2026年6月8日午前7時37分、フィリピン南部ミンダナオ島ジェネラルサントス市沖を震源とするマグニチュード7.8の巨大地震が発生した。フィリピン当局によると、死者は少なくとも32人、負傷者は130人以上、行方不明者は7人に達している。
被害の拡大要因として、地震に伴う地滑りが大きく影響した。

その他の写真:FBから、現地ラジオ局入居ビル 倒壊の様子

 サランガニ州で地滑り被害

 同州災害軽減当局者レネ・プンザラン氏によれば、山間部グラン町で地滑りが発生し、家屋が押し潰され住民13人が死亡した。さらに州内で原因不明の死亡者が4人確認されている。今回の犠牲者のうち17人は地滑りによるものとされる。

 ジェネラルサントス市の惨状

 港湾都市ジェネラルサントス市では少なくとも7人が死亡、約130人が負傷した。市内ではラジオ局が入居する商業ビルが崩壊し、1階部分のファストフード店「ジョリビー」が甚大な被害を受けた。倒壊建物に取り残された人々の救助活動は続いており、少なくとも7人が依然行方不明となっている。

 周辺地域の被害

 南コタバト州、ダバオ・デ・オロ州、バルト島などでも建物倒壊や落下物により計5人が死亡した。今年フィリピンを襲った地震の中で最も強力な規模となり、広域にわたり甚大な被害が報告されている。

 建築基準への疑念

 フィリピン国家建築基準(NBC)および国家構造基準(NSCP)は、マグニチュード7~8程度の地震に耐えうる設計を義務付けている。しかし専門家は「NSCPは最低限の基準に過ぎず、古い建物や基準未適合の施工物件が多い」と指摘。1990年代以前の建築物は最新耐震基準を満たしていない可能性が高く、耐震診断や補強工事の必要性が強調されている。
今回崩壊したビルについても、設計や施工段階での瑕疵の有無を当局が調査する見通しだ。

 地震の特徴と余震

 フィリピン火山地震研究所(PHIVOLCS)によれば、震源はコタバト海溝の活動によるもので深さ約55.2キロ。発生後、138回を超える余震が観測されている。サランガニ州では震度VIII(日本の震度5強~6弱相当)を記録し、津波も観測された。

 政府対応と邦人状況

 フィリピン政府は捜索救助活動と避難住民への支援を強化。在フィリピン日本大使館によると、現時点で邦人の被害は確認されていない。政府は今後、建築規制の遵守状況を監視し、既存建物の耐震性向上に向けた取り組みを急ぐ方針だ。
【編集:Eula】
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