■Q. 梅雨になると憂うつで、疲れが取れません。上手な気分の切り替え方は?
Q. 「梅雨になるとなんとなく憂うつで、眠っても疲れが取れません。
家族には『やる気が足りないだけ』と言われ、自分でも五月病をこじらせてしまったのかもしれないと感じています。分かってはいるのですが、毎日憂うつでだるく、朝からつらいです。上手に気分を切り替える方法はないでしょうか?」

■A. 気分の問題ではなく、梅雨特有の気候が原因です。正しく理解し、対策を
梅雨になると憂うつで、疲れが取れない……と感じるのは、決して「やる気の問題」や「気分」のせいではありません。この時期の体調や気分の変化には、梅雨特有の気候がはっきりと関係しています。

まず、梅雨時はくもりや雨の日が多く、太陽光の恩恵をたっぷり受けられる日が少ない季節です。精神の安定に寄与するセロトニン神経が活性化しにくくなり、何となく気だるい気分をおぼえがちになってしまいます。梅雨は気圧の変動も大きく、自律神経のバランスが乱れがちになることも憂うつな気分や疲れやすさに影響します。

また、人が快適に過ごせる湿度は、夏で50~60%程度とされています。ところが梅雨の時期は、家の外だけでなく室内でも湿度が80%程度になる日もあると言われており、快適な水準を20%以上も上回っているのです。これだけ湿度が高くなれば、気分がふさいで不快になるのは自然なことといえるでしょう。

さらに、梅雨時の不調の原因は高湿度だけではありません。
この季節は室内の気温もほどよく保たれるため、ダニやカビが繁殖しやすい環境が整ってしまいます。こうしたダニやカビはハウスダストの温床となり、ハウスダストがたまりやすい空間ではイライラや憂うつ感などの不快感を招きやすくなります。布団も湿気を帯びやすいため、寝具にもダニが増えやすく、室内環境には十分な注意が必要です。

梅雨の不快感を和らげるために、以下の対策を心掛けてみましょう。

・家の中にこもりきりにならず、適度に外出をして気分転換する
・ほこりがたまりやすい場所を中心に、こまめな掃除を心掛ける
・除湿機を活用して室内の湿度をコントロールする
・寝具の湿気対策をこまめに行い、ダニの繁殖を防ぐ

梅雨時の憂うつ感は、気候という外的要因によって引き起こされているものです。「自分の気持ちが弱いせいだ」と自分を責めず、環境を整えることで心身の負担を軽くすることが大切です。

▼大美賀 直子プロフィール公認心理師、精神保健福祉士、産業カウンセラー、キャリアコンサルタントの資格を持つメンタルケア・コンサルタント。ストレスマネジメントやメンタルケアに関する著書・監修多数。カウンセラー、コラムニスト、セミナー講師として活動しながら、現代人を悩ませるストレスに関する基礎知識と対処法について幅広く情報発信を行っている。
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