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複数の欧米メディアの報道を総合すると、衝突したのは中国の航空機メーカーが製造した2人乗りの単発軽スポーツ機「山河(サンワード)SA60Lオーロラ」とみられる。航空機追跡サイト「フライトレーダー24」のデータでは、同機は北京市内の石佛寺飛行場を離陸後、予定された飛行ルートを大きく逸脱して中心部へ向かった形跡がある。当時、機体には操縦士1人のみが搭乗していたとの情報があり、この操縦士は死亡したとみられるが、公式な死傷者数は明らかになっていない。
ロイター通信によると、現場は中国共産党中枢の中南海や天安門から東へ約7キロ離れた中央ビジネス地区(CBD)。衝突時、付近にいた男性は「花火よりも凄まじい大音が響いた」と証言した。AFP通信の記者は、108階建ての同ビルの上層階の窓に大きな穴が開き、地上には小型機の尾翼とみられる残骸が散乱しているのを目撃。周辺に多数の消防車や救急車、パトカーが殺到し、ビル内にいたオフィス関係者らが階段を使って一斉に避難する騒ぎとなった。
世界で最も防空体制が厳重とされる北京の中心部は、低空の一般飛行が極めて厳しく制限されている。さらに北京市では5月以降、政府の許可なきドローンの飛行や購入を事実上全面的に禁止する新規則が導入されたばかりだった。鉄壁の警戒を敷く首都の心臓部へ、なぜ小型機の進入を許したのか、故意の突入か事故かも含め、謎が深まっている。
中国政府は事態の重大性を考慮し、徹底的な情報封鎖に動いている。事件直後から、事件の様子やビルの損傷を捉えた動画や画像が国内のSNS(社会的交流サイト)上に相違次いで投稿されたが、当局のネット検閲により即座に削除された。ロイター通信によると、現場周辺では多数の警察官が配備され、スマートフォンで現場を撮影しようとする市民や通行人に対し、画像を強制的に削除させた上で退去を命じているという。取材中の外国人記者に対しても警察官が退去を迫り、理由を問われると「理由は分かっているはずだ」と一蹴した。
中国の習近平政権は指導部のお膝元で起きた今回の事案を、治安・防空上の重大な失態と捉えている模様だ。事件の背景や原因の究明が進められているとみられるが、中国メディアが一斉に沈黙を続ける中、事件の全容が公にされるかどうかは不透明な情勢となっている。
【編集:af】








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