【その他の写真:約30年の現場経験を経営と人材育成へつなぐ三嶋謙吾代表】
一方、住宅修理は完成後でなければ品質を判断しにくく、消費者と施工会社の情報差が大きい。国民生活センターによると、2024年度の訪問販売によるリフォーム工事の相談は9,820件、点検商法は1万9,215件に上った。工事が本当に必要か、提示された金額が妥当か、施工後に不具合が起きた時も対応してもらえるか。契約前の説明だけでなく、工事後の関係まで含めて会社を選ぶ必要がある。
大阪でその関係づくりを続けてきたのが、株式会社りふぉーむカンパニーである。2010年の創業以来、屋根工事、外壁塗装、雨漏り修理を中心に、戸建て住宅や中規模のアパート・マンションへ対応し、施工実績は6,350棟以上に上る。枚方ショールーム、寝屋川、吹田、東大阪の拠点を設けているが、営業範囲を無制限には広げていない。
各店舗からおおむね片道30分圏内へ地域を絞るのは、移動効率だけが理由ではない。急な雨漏りや施工後の相談があった時に、すぐ現場へ向かえる距離を守るためだ。受注範囲を広げれば売上の入口は増えるが、既存顧客を訪ねる時間は減る。地域密着を掲げるなら、施工後にも駆けつけられる範囲で仕事を受ける必要があるという判断である。
同社の専門性は、地域の小さな修理相談から育った。創業当初から雨漏りを主力にしていたわけではないが、修繕した顧客から「どこへ頼んでも原因が分からない」と相談を受ける機会が増えた。そこで目視だけに頼らず、散水試験、サーモグラフィー、ドローンなどを使い、雨水の入口と経路を特定してから補修する方法を磨いてきた。
原因を曖昧にしたまま工事をすれば、雨漏りが再発し、顧客は再び費用と時間を負担することになる。診断後に写真付きの説明と見積もりを示し、部分補修で止める方法と、屋根や外壁まで含めて再発を防ぐ方法を分けて提案する。この順序は、工事を大きくするためではなく、顧客が必要な範囲を判断できるようにするためのものだ。
工事が終わった後、その判断を支えるのがアフターサービスである。インタビューでは、営業や施工とは別にアフターサービスを担う担当者を置き、一定の時期に顧客宅を訪問していると説明した。点検で顧客が気づいていない不具合を見つけた場合も、会社側から伝え、施工内容や保証条件に沿って対応するという。
不具合を指摘すれば、会社側の手間や費用が増える場合もある。それでも黙って通り過ぎず、自ら説明する姿勢が、施工件数だけでは測れない信用をつくる。公式サイトでも、自社工事保証、メーカー保証、プロタイムズ保証、JIOリフォームかし保険など、条件に応じた保証制度を案内している。
点検の目的は、過去の工事を確認することだけではない。傷みが小さい段階でメンテナンスを提案すれば、大規模な補修へ進む前に手を打てる。壊れてから高額な工事を勧めるのではなく、住まいと顧客負担の双方を抑える「予防」へつなげることが、長期的な関係を生む。
その関係を始めやすくするため、枚方ショールームでは屋根材や外壁材、塗料の見本を手に取れるようにし、ホームページではスタッフの顔や資格を紹介している。建設業者へ連絡することに不安を感じる人でも、「まず聞いてみよう」と思える入口をつくるためだ。相談のしやすさと施工後の訪問は、別々のサービスではない。最初から最後まで顔の見える関係を保つ一つの仕組みである。
第三者の立場から見ると、同社の差別化は保証期間の長さだけにあるのではない。対応地域を絞り、原因を調べ、必要な工事を説明し、施工後を専任担当が追う。その一連の流れを組織として用意している点に意味がある。今後、定期点検の実施率や再対応の内容まで継続的に示されれば、「売りっぱなしにしない」という方針は、より客観的な信用へ変わっていくだろう。
取材を通じ、りふぉーむカンパニーが販売しているのは、工事そのものだけではなく、住まいに困った時に再び相談できる関係だと感じた。
【取材/執筆:Y.U】








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