【その他の写真:被災者の様子】
タイ国軍の地雷除去専門機関である「タイ国地雷アクションセンター(TMAC)」を主管とし、認定NGOsとの協働により地雷探査・除去活動が継続されている。
かつて、当地では日本のNGO 「人道目的の地雷除去支援の会(JAHDS)」も活動していた。JAHDSは日本の有力企業によって1998年に設立され、世界初の非接触型地雷探知機「マイン・アイ」の開発・実用化を実現した。そして、プレア・ビヘア寺院(タイ語名カオ・プラ・ヴィーハン寺院)周辺で活動を展開するとともに、現地隊員に対する人材育成・技術移転を実施した。
2006年、JAHDSはタイ人有志によるNGO「ピースロード・オーガニゼーション(PRO)」に継承された。現在、PROは日本政府ODAである「草の根・人間の安全保障無償資金協力」の支援の下に、タイ東北部ウボンラーチャタニー県のカンボジア国境域にて活動を展開している。
きらびやかなバンコク、アジアの生産ハブとしてのタイのイメージとは、かけ離れた別世界のストーリーと思われるかもしれない。しかし、これは現実であり、人々の生命を守るため、今日もTMACやNGOsによる命懸けの活動が続いている。
【執筆:澤村 裕美】