2022年2月。あの玉ねぎ男こと、チョ・ググ氏には、いまだに一定数のファンがいる。
そのファンたちが、このコロナ禍の中で新しい病院建設を「妄想して」いる。

その他の写真:韓国・救急車のイメージ

 彼の娘には、裏口入学の噂がたぶんついてまわる。それでも入学した限りは医学について精一杯勉強したと思いたい。しかし、お父様やその関係者のお力で、成績そのものも操作されている可能性は否めない。なので、韓国中の病院のレジデント(研修医)に落ちまくっている。

 話は横道に反れるが、日本で偏差値が一番低い医大に合格してなんとか卒業しても、実は問題はない。
親が地元の国立大医学部に力をもっていれば、そこで研修ができるからだ。医師会は、余計な偏見を産むからと、開業医の看板に卒業医大の書き込みを禁じている。そして、最終的研修した大学の認定書のコピーを飾っている…だからってそこを卒業したわけではない。日本でも、こんなからくりがまかり通っているのだから、いわんや韓国である。

 研修医を経なければ、一本立ちした医者にはなれない。チョ・ググ氏の娘はこのままでは、せっかく医学部を出たのに、医者になれないのだ。
そんなお嬢様のために、ファンが募金して病院を建てようと、SNSで世論に訴えているのだ。そして、志半ばで法相を辞任しなければならなかった彼の名前を配した「チョ・ググ病院」にしようと。それは、不可能なことではないらしい。

 確かに、病院という建物…募金で集まる程度だから、在籍医師が少なくていい診療所やクリニックならば、スタッフも少なくて済むので可能かもしれない。しかし、お父様の名を配するくらいだから、大病院でなければファンは納得しないだろう。妄想の中で実現は可能だ、思うことは自由だ。
どれだけの医療機器を入れ、人件費がかかるか。そして、新米のお嬢さん医師を固める、本当に腕のある医師やナースは集められるのか。

 レジデントになれなければ、大学院に進学という飛び道具もあるにはある。しかし昨年8月に予備行政処分として、入学は取り消されていた…。

 彼女に命を預けたい韓国国民はどれだけいるのだろう。医療ドラマではないのだ。
どこかで汚名返上をして、医療コメンティターって道もなくはないけれど、お嬢さんが開き直れば。
【編集:fa】