料理を豪華に彩る金箔。見た目が華やかになることから、ソフトクリームやケーキなど、最近ではスイーツに使われることもあります。

少しあしらわれているだけでリッチな気分が味わえる金箔ですが、金属なのに食べられることに疑問を感じたことはありませんか。

金箔は金を薄く延ばしたもので、実は、食用と工芸品の金箔に素材の違いはないそうです。しいていうなら、金の割合が94.43%以上のものが食用の金箔として認められているとのこと。

つまり、金箔は紛れもない「金」。では、なぜ金属なのに食べても大丈夫なのでしょうか。

そもそも、金箔は本当に「金」なのか

ツキオカフィルム製薬株式会社の食用純金箔事業部の担当者に聞いてみました。

「金箔は厚生労働省から食品添加物(着色料)として認められている食品です。

金は体内で吸収されることがなく、適量に摂取すればそのまま便として排出されるため、問題なく食べていただけます」

ちなみに、ツキオカフィルム製薬株式会社で製造している金箔は銅を含んでいないため「より安心してお召し上がりいただけます」とのことでした。

金箔は体にいいのか

おせちの金箔、食べても害はない? 製造会社の回答に「知らなかった」「そんな規定が」

味も匂いもない金箔は、料理に使っても風味を損ないません。では、食べることによる「効果・効能」はあるのでしょうか。担当者によると、

「弊社は製造販売をしている企業のため、人体への影響以外のことはわかりかねますが、『身体に悪くなければよいこともない』というように考えています」

とのこと。見た目に現れるような効果・効能は不明ですが、少なくとも、害がないことは事実のようです。

ただ、気になるのはその賞味期限です。

一般家庭での金箔は登場回数が少なく、一度に使い切れないという人も多いはず。これについては「基本的に賞味期限というものはない」との回答を得ました。

「ただし、食用純金箔は食品添加物リストの着色料に該当しますので、メーカーとして出荷日起算の1年を便宜上は設定させていただいております」

賞味期限は各メーカーによっても異なるので、気になる人は表示をしっかり確認するか、それぞれのメーカーに問い合わせてみるといいでしょう。

ちなみに食用金箔として販売されている商品の中には「プルラン」というでんぷん質が主成分のものもあります。こちらは比較的手頃に購入でき、星型やハートなどさまざまな形に加工しやすい点が特徴です。

体内に吸収されない金箔に食べても害がないことは、厚生労働省のお墨付き。

これで、正月のお屠蘇や金箔入りの料理も安心して口にできそうです!

[文・構成/grape編集部]