ロシアによるウクライナへの侵攻は、停戦協定が続けられているものの、戦争が止む気配はない。それどころか、プーチン大統領の発言はエスカレートするばかり。

不透明さは増している。

一方、外国為替相場では円安進行が止まらない。1ドル=119円台に進んできた。引き続き、株式相場の懸念材料になっている。

どうなる!? 今週の株式・為替マーケット!

東京株式市場 日経平均株価の上値重く......
日経平均株価予想レンジ:2万6000円~2万7500円

2022年3月18日(金) 終値 2万6827円43銭

今週の東京株式市場の日経平均株価は、いったんは2万7000円回復を目指す動きか。

前週の日経平均株価は、週を通じて5連騰し、大幅反発した。

FOMC(米連邦公開市場委員会)を通過し、米国の利上げ懸念に対するアク抜けと、原油価格の上昇一服が相場上昇につながった。

今週の日経平均株価は、いったんは2万7000円回復を目指す動きとなりそうだ。ただ、相場を押し上げていく材料には乏しく、戻り相場の中では利益確定売りなどで上値が重くなりそうだ。

米国の金融政策の方向性が明確になったことで、相場の懸念材料は一つ解消された形だが、最大の懸念材料であるロシア軍のウクライナ侵攻は不透明さを増している。原油価格の上昇も一服しているが、今後の動きは不透明だ。

また、外国為替相場は1ドル=119円台に円安が進んでおり、国内輸入物価への影響が懸念される。

東京外国為替市場 1ドル=120円台突入か?
ドル・円予想レンジ:1ドル=117円80銭~120円80銭

2022年3月18日(金)終値 119円17銭

今週の外国為替市場でドル円相場は、ドルが1ドル=120円台目指す動きか。

前週のドル円相場は、ドルが上昇した。FOMC(米連邦公開市場委員会)で米国の0.25%の利上げが実施され、加えて、今後の利上げ方針が明確になったことで、日米の金利差が鮮明となりドルは1ドル=119円台半ばまで上昇した。

今週のドル円相場は、いったんはドルが1ドル=120円台を目指す動きになりそうだ。米国の利上げ実施と今後の利上げ方針に対して、日本銀行の大規模金融緩和策の継続による低金利政策の対比が鮮明になり、日米の金利差によるドル買いが積極化している。

ただ、1ドル=120円台では実需や利益確定のドル売りが予想されるため、ドルの上値も重くなりそうだ。

経済指標は、国内では24日に日銀の金融政策決定会合の議事要旨(1月17~18日開催分)などが予定されている。

海外では、3日に米国の2月の新築住宅販売、24日に米国の10~12月期経常収支と2月の耐久財受注などが予定されている。

(鷲尾香一)