ドラッグストアチェーン「ツルハドラッグ」を運営するツルハ(北海道札幌市)は2020年4月13日、ツイッターでマスクの販売方法変更を発表した。同日から随時、福岡県を除く原則全店舗で朝のマスク販売を取りやめ、販売日・販売時間に関して不定期に店頭へ陳列を行う方式になる。

1週間ほど前から一部の店舗でテストしていた。

より多くの人が購入できるようにとの配慮だ。ツイッターによると背景には、様々な事情で朝に店頭へ並ぶのが難しい利用客から「朝以外の購入機会を作ってほしい」と要望が多数寄せられたことに加え、購入を巡ってのトラブルや「近隣住民への迷惑」があったという。

ブルーシートで待機、路駐、飲食ゴミ散乱
「ツルハ店舗の駐車場に収まりきらず、路駐してしまう車があったり、薬の処方目的で訪れた人が入店できなかったり、といったことがあるようです」

J-CASTトレンドの取材に対し、ツルハ総務部は店舗近隣への迷惑例についてこう明かした。また列に並んで待っている間に、タバコを吸ったり、飲食のゴミを散乱させる人がいたりするという。「利用客から寄せられた情報ですが、早朝4時からブルーシートで待機している人もいるそうです。

店舗として責任を持てない時間に、火の不始末などがあっては困る」と対応に苦慮している様子をにじませた。

「入荷次第、早く消費者の手に渡るように」してきたが...

マスクの販売方法変更は既に他のドラッグストアでも導入されている。同じツルハホールディングス傘下で、静岡県内でチェーン展開する杏林堂薬局は3月26日にマスク販売時間の毎日変更を発表しており、ツルハドラッグとしても「入荷次第、早く消費者の手に渡るようにしたい」という思いがあったと語る。

「通常であれば、商品は入荷次第店頭で販売します。マスクも同様で、可能な限り早く、必要な人に届くようにしたいと考えて販売してまいりました。しかし開店直後のみの販売では買えない人からの要望が多かったことや近隣への迷惑も踏まえ、やむを得ずこうした変更をする判断になりました」

行列を作って『密集』してしまうと、新型コロナウイルス感染拡大の恐れもある。

予防のためのマスクを手に入れようとして感染しては元も子もない。<J-CASTトレンド>