「5月29日と30日、東京・明治座で海老蔵歌舞伎が開かれていました。しかし、そこに市川海老蔵さん(43)の実母・堀越希実子さん(68)の姿がなかったんです。
コロナ禍とはいえ変だなと思って関係者に聞いたところ、『体調が思わしくない』とのことでした。でも別の方からは『実はあの2人、口もきかないほど関係が悪化していて……』という答えが返ってきたんです。もう、びっくりしました」(後援会関係者)
6月13日まで、京都・南座にて海老蔵歌舞伎を興行中の市川海老蔵。今後は十三代目市川團十郎白猿の襲名も控えているが、そんな大事な時期に希実子さんとの確執がささやかれているのだ。
「希実子さんが海老蔵さんの公演で挨拶に立たなくなったのは、今に始まったことではありません。今年1月に東京・新橋演舞場で行われた公演にも、姿を見せませんでした」(前出・後援会関係者)
歌舞伎関係者からも、同様の異変が聞こえてきた。
「海老蔵さんは毎年6月、植樹イベント『ABMORI』に出席しています。昨年に続いて今年もコロナ禍で開催が危ぶまれていましたが、海老蔵さんはお子さんたちと開催地である長野県を訪れる予定です。
ただこれまでは希実子さんもいらっしゃっていたのですが、今年は欠席されることになったのです。過去にも出席されないことはあったのですが……」
いったい何があったのか。
『週刊女性』6月15日号によると東京都目黒区にある海老蔵の実家がひそかに売却され、解体されることになったというのだ。
たしかに本誌が現場を訪れると、すでに工事は進行。塀には建築計画書が掲げられ、中には重機が入っていた。
■希実子さんは毎日のように泣きはらして……
「あの実家はそもそも、十一代目の團十郎さん(享年56)が’61年に建てたもの。当時は300坪の土地に9つもの部屋と稽古場がありました。十一代目が亡くなったのは、4年後。家督を継いだのは先代の團十郎さん(享年66)でした。先代は’70年代に土地を半分売却したものの、その後はしっかりと家を守り続けてきました」(前出・歌舞伎関係者)
そんななか、’92年に事件が起きた。希実子さんの父親は事業を手がけていたが、バブル崩壊で破綻。連帯保証人となっていた團十郎さんが、20億円とも言われる借金を背負うこととなったのだ。
「日本一の大名跡・市川宗家を守るため、歌舞伎興行を運営する松竹が動きました。
これによって所有権は松竹のものになりましたが、團十郎さんはそのまま住み続けることができるようになりました。また松竹に借金を完済すれば、権利を返却する約束になっていたそうです」(前出・歌舞伎関係者)
’13年に先代が死去。海老蔵はその後も返済を続け、負債は半分以下になっていたという。だがそんななかで突然、今回の売却騒動が浮上したのだ。
「売却の話を進めたのは、松竹でした。借金をきちんと整理して、海老蔵さんにまっさらな状態で團十郎襲名披露興行に臨んでもらいたいと考えたのです。
もちろん、最終的には海老蔵さんとも話し合ったといいます」(前出・歌舞伎関係者)
だが、この決断を希実子さんは快く思っていなかった。
「先代は、あの家をとても大切にしていました。借金問題のときも『ここを売るくらいなら團十郎を辞める』と言い張ったほどです。
だからこそ、希実子さんは『なんとかして実家を守ってほしい!』と懇願。松竹から買い取ってくれるよう、疎遠になっていた海老蔵さんサイドに訴えかけたといいます。
ショックのあまり、希実子さんは毎日のように泣きはらしています。そして『顔も見たくない』と言わんばかりに、海老蔵歌舞伎にも姿を見せなくなったのです」(前出・歌舞伎関係者)
■「非難されるいわれはない」と海老蔵に同情の声も
いっぽう、別の歌舞伎関係者からは海老蔵に対する同情の声も聞こえてくる。
「借金の保証人になったのは、先代ですからね。海老蔵さんからすれば、自分が負った借金ではないわけです。将来的に、借金を長男の勸玄くん(8)に残したくないとも考えているでしょう。買い戻さないからといって、非難されるいわれはないはずです」
実家の処分を巡り深まった母子の亀裂。そんななか、前出の後援会関係者は心配そうにこんな思いを語る。
「海老蔵さんには、守らなければならないものがたくさんあります。市川宗家の格式はもちろんのこと、子供たちとの生活も同じように大切です。でもコロナ禍で興行も思うようにいかないなか、すべてを守り切ることはできません。
いっぽうで亡き夫との思い出がたくさんつまった家を手放したくなかったという希実子さんの気持ちも、痛いほどわかります。つまり、どちらが悪いというものでもないのです。
だからこそ、今回の件が原因で母子関係が悪化してほしくない。親子が一丸となってコロナ禍を乗り切り、笑顔で團十郎襲名披露興行を成功させる。それこそが、天国の團十郎さんも願っていることなのではないでしょうか」
来る團十郎襲名披露興行に、海老蔵と希実子さんは親子で手を取り合って臨むことができるのだろうか――。