天皇陛下の長年の思いが実り、お二人が結ばれて28年。ふと会話されるときの笑顔や視線からにじみ出る信頼と愛情は年々強くなっていくようだ。

その軌跡を、写真で振り返る――。

■ご公務中の弾ける笑顔

【’94年】

奈良県での「みどりの愛護」のつどいへ。雅子さまの中、陛下に傘を。

【’98年】

石川県の全国農業青年交換大会。梨園で一緒に梨を収穫。取ろうとされた梨が落下するハプニングでお二人が慌てる場面も。

【’03年】

兵庫県の淡路島ご訪問。特産品の玩具・じゃんけんピーヒャラを楽しまれて笑顔に。

■趣味の時間に語らい

【’94年】登山

那須御用邸ご静養中によくお出かけになる那須連山へ。陛下は雅子さまに何度も登られた茶臼岳山頂からの眺望をご説明。

【’98年】動物

陛下も雅子さまも動物がお好き。葉山御用邸裏の海岸で犬と散歩中の人々とご交流を。

【’02年】カメラ

ニュージーランドの世界遺産ミルフォード・サウンドで、近づいてきた野鳥を撮影。

■愛子さまのご成長がご夫妻の喜びに――

【’18年】

那須御用邸敷地内にて。当時16歳の愛子さまは「滞在中の楽しみは?」との問いに「那須の自然に触れるのがいちばん」と。

■息ぴったりのリンクコーデ

【’16年】

山の日の式典にご一家で臨席の後、上高地を色違いのチェックシャツでご散策。

【’19年】

トルコのエルドアン大統領夫妻と宮殿でご会談。陛下のネクタイの淡い緑と雅子さまの若草色の着物で優しい色合わせを。

【’20年】

コロナ禍が深刻になる直前のバレンタインデーに、濃淡の青コーデで世界らん展へ。

【’21年】

グレーのジャケット姿で、昨年の九州豪雨で被災した熊本県の市町村をリモートでお見舞い。

■対話こそ、お二人の愛の形(『女性自身』皇室担当記者・近重幸哉)

ご即位を1年後に控え、最後のご出席となった’18年5月の全国「みどりの愛護」のつどい。天皇陛下と雅子さまは琵琶湖畔の植樹会場で、自然にほほ笑み合って会話しながら歩いていかれた。

昨年2月、コロナ禍が深刻になる直前のバレンタインデーにご覧になった世界らん展では、陛下のネクタイと雅子さまのスーツを青系で合わせたリンクコーデをされてご出席。このときも、楽しそうにお話をされるご様子に、周囲の人たちも明るい雰囲気に包まれた。

平成時代、お出かけ先で上皇陛下と美智子さまはよく腕を組まれ、手をつながれた。その仲むつまじいお姿が国民に愛された。そのため’93年6月のご成婚以降、天皇陛下と雅子さまにも手をつないでいただければと、国民の多くやマスコミも期待したが、これまで公の場では一度も手をつながれることはなかった。

しかし、お出かけ先で目と目を合わせお話しになるときの和やかな雰囲気から、両陛下の仲のよさは十分伝わってくる。そのご様子は、ご成婚から28年の月日を重ねたことでより自然になられたようだ。

そして陛下が長年取り組まれてきた水資源の問題や、雅子さまが興味をお持ちの子どもたちの問題などのテーマもお互いに理解されている。また保護動物を飼われるなど、ご家族で動物愛護にも務められている。

両陛下は、広い視野と柔軟なお考えを持ち対話を積み重ねてこられたのだろう。それは今年のお正月のビデオメッセージに初めておそろいでお出ましになったことにも感じられた。令和の両陛下は、お互いがよき相談相手となって支え合いながら、いつも国民の平安を願われているのだ。

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