米テキサス州で11月5日に開催された音楽フェスティバルで、観客がステージに殺到し8人の死者を出した惨事が報じられた。同フェスは人気ラッパーのトラヴィス・スコット(29)が手掛けたもので、およそ5万人が来場していたという。

このニュースを受けてZeebra(50)が持論を展開したものの、“ブーメラン”状態となっているのだ。Zeebraは6日にTwitterを更新し、次のように呼びかけた。

《アメリカのTRAVIS SCOTTのショーで多数の死傷者…。エントランスをなぎ倒して突破したりセキュリティの車の屋根に乗ったり。滅茶苦茶やるのがヒップホップじゃない。日本のヘッズは間違えないで欲しい》

その後もZeebraはツイートを連投し、個別のユーザーに向けて《「自由にやるのがヒップホップ」と言うのは雑過ぎます。そんな浅い文化ではありません。自由と言うのは責任があってこその自由なんですよ》などと諭していた。

そんななか、あるユーザーから《なぜかZeebraのこのツイートにお前が言うなって反応があるけど、アメリカの真似だけじゃない日本のヒップホップを模索した先駆者の1人なんだから、日本のヘッズは間違うなと言うのは当然というか妥当な話では》とZeebraに賛同する意見が寄せられた。

するとZeebraは、《はい。その通り。しかも波は主催ではなく出演者です。

自分が毎年主催するサマボムは今年は開催を見送りましたし、この前VISIONでやったイベントは抗原検査までして万全にやりました。それがヒップホッパーの責任です》とリプライしたのだった。

■尾を引く「波物語」の余波……

Zeebraが言う「波」とは、今年8月に愛知県常滑市で行われた野外ヒップホップフェスティバル「NAMIMONOGATARI 2021(波物語)」を指しているようだ。しかし同フェスは、運営の態様が「杜撰すぎる」として世間から批判が殺到したことも記憶に新しい。

「フェスが実施されたのは、愛知県で緊急事態宣言が発令された直後でした。同県ではイベントの人数制限を上限5,000人としていましたが、実際には約8,000人が参加していたのです。8月といえば、国内で新型コロナの感染が再拡大していた時期です。

ですがフェスに参加した観客の多くはノーマスクで、ステージ付近も密状態。酒類の販売やゴミが放置されていたことも明らかとなりました。さらに主催者が最初に出した謝罪文には事実と異なることが記されており、大村秀章知事が“激怒”する事態にまで発展したのです」(プロモーター関係者)

あくまでも「主催ではなく出演者」と主張したZeebraだが、同フェスをめぐっては彼にも責任を問う声が上がっていたのだった。

「Zeebraさんはフェス翌日にTwitterで、『会場の様子をSNSで知って、マスク着用を促すよう伝えた』などと釈明していました。ですが“自己保身”や“言い訳”といった声が相次いだのです。

出演者として常連のZeebraさんは、主催者に限りなく近い存在です。同フェスが’05年に発足して以来、彼の所属会社が制作協力していたといいます。主催者は名古屋のミュージックシーンで顔が広く、ヒップホップファンとも親交のある人物。ライブハウスから野外フェスへと、この2人がイベントを大きくしたと言ってもよいでしょう」(イベント制作会社関係者)

日本のヒップホップシーンを牽引する立場として、「滅茶苦茶やるのがヒップホップじゃない」などと声高に主張したZeebra。しかし、共感はさほど得られなかったようだ。

《あなたが言っても説得力ない》
《コロナ禍で酒提供してるイベントに参加して、滅茶苦茶やってるじゃないですか》
《うーむ、やっぱりフェスが引っかかる。もうちょいどうにか出来たのではないか?》
《この人は何も言わない方がいいと思う 自身のフェスの記憶はまだ残ってる すべて自身に返ってくる巨大ブーメランになるよ》

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