韓国のダンス&ボーカルグループ「SUPER JUNIOR」がさいたまスーパーアリーナで『SUPER JUNIOR Japan Special Event 2022~Return of the KING~』を開催した。日本での約2年ぶりの対面公演は4月2~4日の計3日行われ、4万5千人を動員。
オープニングはバーンババンバンバンバンのイントロでおなじみの『SUPERMAN』。
KINGらしい威風堂々とした姿でメンバーが登場すると、歓声のかわりに、E.L.F(※エルプ→ファンの名称)が手にしているサファイアブルーのペンライトが上下に揺れ、場内はいっきに一帯感と躍動感にあふれた。続けて3曲のあと、MCではメンバーのほとんどが日本語で挨拶。2年ぶりの公演を本当に楽しみにしていたことをそれぞれが口にし、その都度、会場から拍手があがった。
ボーカルライン3人(キュヒョン、リョウク、イェソン)で構成されたK.R.Y.の曲を含めた5曲が続いたあとのMCには、3日間の公演でそれぞれテーマがあったようで、この日は「メンバーの今年の運勢」をランキングで発表。
「占いの結果はあまり気にしない」というメンバーから、「すごく気にしてしまう」メンバーまで、反応はさまざま。デビューから18年目ということもあり、それぞれの個性を知ったうえで展開されるトークもSUPER JUNIORの魅力(『つまらない』『話が長い』など、遠慮のないツッコミも入る)。さらに3曲を披露し、ステージ上を駆けていく姿は、この瞬間を待ちわびていたのが伝わってくるはつらつとしたものだった。
歓声を存分にあげられない状況下でも、一緒に時を過ごせることを待ち焦がれてきたメンバーとファンの熱気に満ちた2時間30分。ファンのマナーの良さも印象に残る。
『SUPER JUNIOR Japan Special Event 2022~Return of the KING~』
4月3日セットリスト
-OPENING-
01. SUPERMAN
02. Black Suit
03. House Party
04. Devil
05. Raining spell for love
06. One More Chance
07. 月蝕-LUNAR ECLIPSE-
08. Callin’
09. When We Were Us(SUPER JUNIOR -K.R.Y.)
10. You&I
11. WOW! WOW! WOW!!
12. ★BANBINA★
■囲み会見ではイトゥクが日本で「何を食べるか?」リストを発表
この日、開演前に囲み会見にも応じたSUPER JUNIOR。終盤に近づくにつれ緊張がほぐれたのか、自由なトークをそれぞれが始め、報道陣を和ませた。その様子の一部をお届けしたいと思う。
まずはメンバー全員が日本語で自己紹介。
リョウク「こんにちは。リョウクです」
ドンヘ「こんにちは。僕はSUPER JUNIORのメンバー、ドンヘです。おひさしぶりです」
イェソン「こんにちは。イェソンです」
イトゥク「こんにちは。僕はSUPER JUNIORのリーダーイトゥクです」
ヒチョル「おひさしぶりです。SUPER JUNIORのヒチョルでござる」
ウニョク「こんにちは。
シウォン「こんにちは。僕はチェ・シウォンと申します」
キュヒョン「僕はキュヒョンです。写真、可愛く撮ってください」
ここから各社の質疑応答。
――来日されてから滞在中の様子の写真を(SNS等に)あげていましたが、どのように過ごされていますか。
イトゥク「久しぶりの入国で日本語をかなり忘れていたんですね。イミグレショーンのところで係員が聞きました。ボクハ ニホンゴ ジョウズジャナイデス(メンバーがまたその話という雰囲気を出す)、でも、その言葉を聞いて、日本語が上手だと思われたみたいなんです」
シウォン「(日本語で)キノウ トウキョウノ ヨルヲ タノシミマシタ。トテモ ステキデシタ」
イトゥク「僕たちは日本の食べ物が本当に恋しくて、着いてすぐに何を食べるか計画を立てました。フードのリストを書きまして、アブラソバ、ツケメン、ラーメン、ウドン、ヒツマブシ、モツナベ、テッパンヤキ……ひとつひとつをそのリストどおりに食べています」
キュヒョン「カクリ〈隔離〉シテイマシタヨネ。オイシイ ミセノ タベモノヲ タベマシタ。
――昨日(4月2日)、日本で久しぶりのライブがありましたが、いかがでしたか? 感想をお聞かせください。
イトゥク「ちょっと涙を流してしまったウニョクさんからお願いします」
ウニョク「昨日はメンバー全員、リハーサルのときから胸がどきどきワクワクしていました。そしてスタート前にメンバー同士で『日本に初めて来たときのようにときめくね』と話していました。ステージで歌っているときに前にいる日本のエルプの方を見たら、その方が涙を流していたんですね。その涙を見て、僕もずっと涙を我慢していたんですけれども涙が流れてしまいました。僕たちはステージに上がる前に、歌詞や振り付けを間違えたら罰金を払うということを決めてステージにあがったのですが、僕は泣いてしまったので、歌詞を間違えてしまいました。ですから今日は5万ウォン払わなければなりません」(報道陣から笑い)
――歓声が上げられない中で、エルプの皆さんは拍手で気持ちを伝えようとしていた姿が印象的でした。その姿を見て、皆さんの思いや感想をお聞かせいただきたいです。
イトゥク「僕たちはこれまで歓声の大きさでどれぐらい感動しているのかその都度感じていたんですけど、昨日はそれを拍手で感じました。拍手を1回ずつ聞くたびに、感動と涙とうれしさとときめきを感じることができました。愛し合っている者同士では会話をしなくても、目を合わせればわかりあえるという言葉があるように、拍手ひとつだけで僕たちはすべてを感じることができました」
■ウニョクにとってのSUPER JUNIORは「シルバータウン」??
――いま個人活動を活発にされていますけど、皆さんにとってグループとはどんな存在なのか、ひとことずつ皆さんからいただけますでしょうか。
リョウク「僕はもしSUPER JUNIORじゃなかったら、こんなふうに活発にミュージカルに出たり、ソロアルバムを定期的に出したりできただろうかと思います。SUPER JUNIORは僕にとって本当にありがたい存在です」
ドンヘ「僕もメンバーみんなに大きな感謝の気持ちを持っています。人生でこのSUPER JUNIORのメンバーに会えたのは、一番大きな幸せだと思っています」
イェソン「僕はいつも歌を歌うことを夢見てきた人間なのですが、メンバーの皆はともに夢を成し遂げて、ともに一緒に歩んでいく同伴者のような関係だと思っています」
イトゥク「僕にとってSUPER JUNIORは表現するのは難しいんですが……(間)」
(シウォンがここでイトゥクを見て『ナカナイ(泣かない)』と一言)
イトゥク「ファンの皆さんに会わせてくれるとても大切な架け橋の役割をしてくれていると思います(メンバー数人から『橋ってそれだけ?』と不満のような声があがる)。僕はこう思います。父と母が出会わなければ僕も生まれなかったと思うんですけど、それと同じようにSUPER JUNIORもそんな存在だと思います。時間が経ってもずっとその場所にいてほしいというのが僕のささやかな願いです」
ヒチョル「ムズカシイ。僕は職場の同僚と答えようと思っていたんですけど、イトゥクがあまりにも感動的なコメントをしたので。最初はSMの社内の契約上で結ばれた関係でした。イマ ゼンブ ホントウニ トモダチ。トモダチ だよね?(近くにいたイトゥクに最初に聞いたあたり、ファンには胸熱のシーンでは……)」
ウニョク「トモダチー」
ヒチョル「ウマ トモダチー」
ウニョク「ボクノ カンガエハ ショウジキ スーパージュニア ハ シルバータウン(メンバーからブーイング)。SUPER JUNIORは歳をとってもずっと一緒にいられるシルバータウンのような存在です」
イトゥク「(次)ウマサン」
ウニョク「キタイ シテクダサイ ウマサン デス」
シウォン「ショウジキ ホントウニ ショウジキ こんな言葉があります。SUPER JUNIORにはクレイジーになりきれていない人はいなくても、クレイジーでない人はいない。
(メンバーからブーイングに近い声が出る。ヒチョル「スイマセン オワリ」、ウニョク「アリガトウゴザイマシタ」)
イトゥク「(次)キュヒョン」
キュヒョン「スーパージュニアハ イイ ニーサンタチデス」
イトゥク「もっともっと記者の方から質問をたくさんいただきたいんですけど、時間の関係上で受けられなくて残念です。もうひとつだけ受けつけます」
メンバー「ダメダメ」
イトゥク「じゃ、メンバーは退場して。こちらにいる皆さんとお話したいことがあるので。コーヒーを皆さん一緒に飲みましょうか」
ヒチョル「正直、インタビューは本当にひさしぶりなので、すっごく楽しいですね。本当に僕は心から恥ずかしいです。君(シウォン)の髪型が一番恥ずかしいよ」
キュヒョン「イイ ニーサンタチジャナイデスカ。ゴメンナサイ オワリデス」
ウニョク「ハイ、シルバータウン デス」
イトゥク「今日はお忙しい中、そして雨の中、僕たちが来日したということでたくさんのメディアの方に来ていただいて大変ありがとうございます。今年もアルバムを出したりコンサートをしたりしたいと思っているので、たくさんの関心と愛をお願いします」