2010年にTBSに入社し、『朝ズバッ!』『報道特集』などを担当したのち、2016年に退社したアンヌ遙香さん(41歳・以前は小林悠として活動)。

 20年間生活した東京をあとにして、故郷北海道で自然や犬との気ままなシンプルライフを楽しむアンヌさん。
本連載では、40代の今だから感じる日々のあれこれを綴ります。
 第108回となる今回は、北海道ならではの「限定グルメ」を追いかけた一日を通してアンヌさんが感じたことを綴ります。(以下、アンヌさんの寄稿です)

セイコーマートの「松前漬けおにぎり」が気になる

「見つけたら買いだよ!」道民の心のふるさと・セイコーマートの...の画像はこちら >>
「セコマのホットシェフ、松前漬けのおにぎりの季節が始まったね。これ、1年で10日間くらいしか食べられないから、見つけたら買いだよ!」

……ん?! とあるThreadsユーザーの方がされていたこの書き込み。私は思わず固まってしまいました。

 皆さんご存じ、道民の心のふるさと、地域密着型コンビニであるセイコーマート。店内調理のお惣菜コーナーホットシェフは、どれも美味。特に、あの大きなおにぎり。私も大好き。私のツートップは、筋子と明太マヨ。気分を変えて梅や鮭を選ぶこともありますし、塩サバ、シーチキン、たらこなど、種類も豊富です。

 そんな中ここで飛び出た松前漬けのおにぎり。確かに、売り場で見たことがある気がする。
でも、買ったことはなかったかも。それが、それが、まさかそんなレア商品だったとは! そんな話、聞いていませんよ!! これはもう、食べるしかない!!!

まさかの売り切れ! 諦めきれずに再びセコマへ

「見つけたら買いだよ!」道民の心のふるさと・セイコーマートの“限定おにぎり”に驚き。これはもう、食べるしかない!
松前漬けのおにぎり
 というわけで、翌朝、私はいつもより1本早い電車に乗り、行きつけのセイコーマートへ。ワクワクしながら早足でセコマに突入したところ、なんとびっくり! 筋子も明太マヨも、ほかのおにぎりはたくさん並んでいるのに、松前漬けのおにぎりだけがない!!

 商品名の札はあるのに、肝心のおにぎりがない。入っていたと思われるカゴは、見事に空っぽだったのです! まさかの売り切れ!

 これは大変なことになった。そして大変なことがおきている。

 そもそも松前漬けというのは、北海道の郷土料理のひとつ。松前藩に由来する、道南ゆかりのもの。一般的には、スルメや昆布、数の子などを使い、しょうゆベースの少し甘めの味付けで漬け込みます。

 独特の粘り気とうまみがあって、白いご飯にもよく合いますし、お酒のおつまみにもぴったり。北海道では、お正月のお重に入っていることも。

 おにぎりに入れるなんてセンスありすぎでしょう! 諦めきれない私は仕事後に再びセコマへの突入を試みました。向かったのは、大通駅前の「大通ビッセ」という商業施設の地下にあるセイコーマート。すると……ありました! 松前漬けのおにぎり!

 おそらく、お昼のピークが過ぎて補充されたタイミングだったのでしょう。
ビシッときれいに並んだNEW! 松前漬け、の文字! やったね! むんずとおにぎりを掴みレジへ。これで一安心。

もうひとつの誘惑。きのとや大通店限定スイーツ

「見つけたら買いだよ!」道民の心のふるさと・セイコーマートの“限定おにぎり”に驚き。これはもう、食べるしかない!
大通ビッセ
 しかし!ここでもうひとつ、私の心をつかむものが。大通ビッセの1階には、いろいろなスイーツを楽しめるコーナーがありいつも大賑わい。そこで見つけてしまいましたよ……。

 きのとやの季節限定「栗のプリンソフト」の看板を。プリンの上にモンブラン、さらに大きなソフトクリームがどーんと乗って、キャラメルソースまでかかっているという、聞いただけでよだれがでてくる一品。

「見つけたら買いだよ!」道民の心のふるさと・セイコーマートの“限定おにぎり”に驚き。これはもう、食べるしかない!
栗のプリンソフトの看板
 しかも、大通店限定だというじゃありませんか!! これは食べるしかないでしょう! ……いや、待って。この日は10月半ばにも関わらず峠に雪が積もった日。

 札幌のお昼の気温は、なんと7度。そんな日に、巨大なソフトクリームを食べるのか。
自分でもちょっと思いましたよ。限定おにぎりを求めて動いた私が、ここで限定モンブランソフトを見過ごせるはずもありません。テイクアウトし大通公園へ。

気温7度でソフトクリーム。北海道暮らしの小さな幸せ

「見つけたら買いだよ!」道民の心のふるさと・セイコーマートの“限定おにぎり”に驚き。これはもう、食べるしかない!
アンヌ遙香さん
 周りでは、木々に冬囲いをするなど、冬を迎える準備が着々と。そんな中、ソフトクリームを食べている人なんて、私以外には見当たりません。

 でも、いいんです。おいしいんですから! 考えてみれば、その日の私は、セイコーマートで季節限定のおにぎりをゲットし、大通店限定のソフトクリームまで楽しんでいるわけです。

 しかも、観光名所テレビ塔を眺めながら大通公園で。うふふ、楽しそうでしょう? 私は東京で20年暮らしました。東京にも、もちろんおいしいものはたくさんあります。

 ただ、本当に心の底から「おいしい!」と思えるものを日常的に楽しもうとすると、それなりにお金をかけたり、食材を選ぶために少し高めのお店に足を運んだりすることもありました。


 もちろん、東京にも手頃でおいしいものはたくさんあります。それでも、北海道に帰ってきて改めて感じるのは、身近なところに、食の楽しみがびっくりするくらいたくさんあるということ。

 セイコーマートで、北海道の季節を感じるおにぎりが300円もしないくらいで買える。街の中心部で、地元のお店のおいしいソフトクリームを気軽に楽しめる。酪農大国北海道はソフトクリーム帝国でもありますからね。こういう小さな幸せが、普段の生活の中に数えきれないくらい潜んでいるのです。

松前漬けおにぎり、実際はいつまで買える?

「見つけたら買いだよ!」道民の心のふるさと・セイコーマートの“限定おにぎり”に驚き。これはもう、食べるしかない!
松前漬けおにぎり
 さて、肝心の松前漬けのおにぎり、もちろんサイコーにも程がありましたが、なぜこんなレア商品なのか……? 気になったので、セイコーマートの売り場の方に聞いてみたところ、10月半ばくらいの週から販売を始めて、材料がなくなり次第終了するとのことでした。

 つまり、きっちり10日間と決まっているわけではなく、材料がなくなれば販売終了。なるほど! 見つけたら、必ずゲットが正解ですね。

 こういう、北海道の四季の楽しみ方も良くないですか?

<文/アンヌ遙香>

【アンヌ遙香】
元TBSアナウンサー(小林悠名義)1985年、北海道札幌出身、在住。現在はフリーアナウンサーとしてSTV「どさんこWEEKEND」メインMCや、情報番組コメンテーターして活動中。北海道大学大学院博士後期課程在籍中。
文筆家。ポッドキャスト『アンヌ遙香の喫茶ナタリー』を配信中。Instagram: @aromatherapyanne
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