(台北 27日 中央社)配達途中、留守宅の庭先の鉢植えを割ってしまった郵便局員が弁償させてほしいとの書き置きを残し、今週初め話題になった。台湾各メディアがこぞって取り上げていたが、この男性はインタビューに対し、「物を壊したら弁償するのが当たり前じゃないですか」と語っている。


高雄市の銭柏勳さん(36)は去年なりたての新米郵便局員。今月18日、バイクに乗って郵便物の配達をしていたところ、誤って民家の玄関先に飾ってあった鉢植えにぶつかり割ってしまった。

銭さんは謝罪しようとチャイムを鳴らしたが家は留守。すぐにかけらを拾い集めて鉢植えを並べ直し、配達のためその場を去った。翌日も訪ねてみたがやはり留守だった。そこで、壊した鉢植えの弁償をしたいので連絡を取りたいと紙切れに書いて郵便受けに入れた。


書き置きを見て電話をし、銭さんから事情を聞いた鉢植えの主、巫さんは弁償の申し出を断り、「こんなに正直なんだからもちろん弁償なんて要りませんよ」とフェイスブックに書き込んだ。

取材に答えて巫さんは語る。「小さな鉢植え1つを割っただけなのにこんなに正直で誠実に対応してくれるだなんて。それにそもそも玄関先に鉢植えを置いていた私の方が悪かったわ。きっと配達の邪魔になったことでしょう。配達いつも本当にご苦労様です」。


(編集:谷口一康)