(台北中央社)小林製薬の紅麹原料を使用した台湾メーカー製造のサプリメントを数年にわたり摂取していた南部・高雄在住の70歳女性が昨年、急性腎不全と診断されていたことが28日、分かった。女性の夫が同日、取材陣に明らかにした。
衛生福利部(保健省)食品薬物管理署は同日、サプリとの関連性については調査を進める必要があるとした。

小林製薬が健康被害の恐れがあるとして自主回収している紅麹関連の5製品は台湾には輸入されていないものの、小林製薬が生産した紅麹原料に関しては2社が輸入していた。

取材に応じた男性によれば、男性の妻は血中コレステロール値が高いという問題を抱えており、紅麹にコレステロールを抑えるなどの効果があると聞いて台湾メーカーの紅麹サプリを約3~4年前から摂取していた。昨年3月から下痢や悪寒、食欲不振などの症状を訴え、病院で急性腎不全との診断を受けた。すでに透析を開始しており、体重は50キロから39キロまで落ちた。男性は、台湾メーカーから製品の使用中止を求める連絡を受け、「妻も被害者なのかもしれない」と思ったと語った。


食品薬物管理署は27日、各社が予防的に販売を停止した紅麹関連製品のリストを公表した。28日現在、154製品に上っている。同署の林金富副署長は電話取材に対し、女性が摂取していたサプリは小林製薬の紅麹原料を用いて製造されていたと説明した。

(沈佩瑤/編集:名切千絵)