(台南中央社)南部・台南市は29日、長崎県平戸市と友好交流協定を締結した。台南に祖廟(そびょう)がある明代の武将、鄭成功が平戸生まれであることが縁となった。
今後、文化や教育、スポーツなどの分野での交流を図る。

平戸市の黒田成彦市長が同日、台南市政府を訪問し、同市の黄偉哲(こういてつ)市長と協定書に調印した。黄氏はあいさつで、双方は常に友好的なつながりを維持してきたと述べ、協定によってさらに緊密な協力関係を築けるよう願った。

鄭成功はオランダによる台湾統治に終止符を打ったとして台湾で英雄視されている。この日の調印式にはオランダ統治時代最後の台湾行政長官、フレデリック・コイエットの子孫も立ち会った。黄氏は台南と平戸、そしてオランダが一緒に未来を展望し、新たなマイルストーンに向かって邁進していければと述べた。


黒田氏は、今年は鄭成功の生誕から400年を迎えると言及。記念すべき時に友好交流協定締結という長年の願いをかなえられたとした上で、双方の友情が今後より深まることに期待を寄せた。

両市はこれまでにも双方の市長が相手先を訪問するなど、交流を行ってきた。2013年には両市の民間団体が市民交流促進協定を締結した。

(楊思瑞/編集:田中宏樹)