(嘉義中央社)阪神甲子園球場の湯山佐世子球場長代理は20日、南部・嘉義市の嘉義大学を訪問した。同大は日本統治時代の1931(昭和6)年、嘉義農林学校(嘉農)として全国高等学校野球選手権大会の前身「全国中等学校優勝野球大会」で準優勝を果たしている。
林翰謙学長らと面会した湯山氏は、台湾と日本の野球交流を通じ、双方の野球の美しい友情を結び付けたいとの考えを示した。

嘉農が甲子園で準優勝を果たしたストーリーを基に制作された映画「KANO 1931海の向こうの甲子園」は、台湾では2014年に公開された。

甲子園球場に隣接する甲子園歷史館は今年、開場100周年を記念して「台湾嘉義農林特別展」を開催。湯山氏は、当時の準優勝盾のレプリカや、大会で使用した試合球などを同大が特別展に出品したことに感謝を伝えた。

林氏は、同大が1931年の甲子園決勝で嘉農と戦った中京商業学校の流れをくむ中京大学(愛知県)と2015年に学術交流協定を結び、その後両大学の野球部で交流戦を行ったことを紹介。嘉義大野球部が将来再び甲子園でプレーし、最後まで諦めないという「嘉農精神」を伝えられればと期待を寄せた。


(黄国芳/編集:田中宏樹)