(台北中央社)日本のコメ不足とコメの価格高騰で、台湾産米の対日輸出が大幅に増加している。農業部(農業省)の胡忠一(こちゅういち)政務次長は13日、今年の対日輸出量は1万トンを超える見通しだと明らかにした。
これは直近5年の平均輸出量の約3倍に相当する。

同部農糧署が開いたコメ関連新商品の発表会に出席した際、報道陣の取材に応じた。

胡氏によれば、台湾は無関税の「ミニマムアクセス」の枠内で、2020年から24年まで年平均約3500トンのコメを日本に輸出。今年は7160トンの枠を獲得した。今年1月から4月までの対日輸出量はすでに5136トンに達している。胡氏は、枠外のコメには1キログラム当たり341円の関税が課されるものの、それを含めても日本で売りさばけると話した。

胡氏は、台湾米は日本のコメと同様にやや粘り気があり、価格は日本米の半分であることから日本で競争力を持つと紹介。また、日本が台湾を統治した際にコメの栽培技術と品種を台湾に残し、台湾は後に暑さに強い品種をさらに多く開発したと言及し、日本市場で台湾米と競争できる国は他にないと自信を見せた。

(汪淑芬/編集:名切千絵)
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