報道資料によれば、研究チームは高雄市内の夜市周辺の56世帯で、アンケートや空気質調査、子供の肺機能検査などを実施した。
調査の結果、家庭の室内では微小粒子物質「PM1」や「PM2.5」の濃度が、夜市の営業日は休業日よりも有意に高いことが分かった。夜市からの距離が595メートル以内にある「近隣グループ」は、それより遠い家庭に比べ、室内の二酸化炭素や一酸化炭素、二酸化硫黄、総揮発性有機化合物(TVOC)、「PM10」の平均濃度が高いことも明らかになった。
さらに、近隣グループの家庭の子供は遠い家庭の子供より、肺活量や1秒間に吐き出せる息の量が有意に少ないことも分かった。
研究チームは、高濃度の微小粒子物質などに長期的にさらされると子供の呼吸器疾患リスクが高まる可能性があると注意喚起し、夜市の周辺住民は夜市の営業時間中には窓を閉めたり、空気清浄機を使ったりするなどの対策を取るよう提言した。
中山大によると、夜市と子供の健康問題の関連性を科学的に系統立てて探った研究結果が発表されるのは、アジアでは初めてだという。
(蔡孟妤/編集:田中宏樹)