イベントは日本李登輝友の会が主催したもので、李氏の次女で李登輝基金会の董事長(会長)を務める李安妮(りあんじ)さんや昭恵さんらが講演した。
安妮さんは講演で、基金会が進める「デジタル李登輝」の進捗(しんちょく)状況を報告。AIで生成した李氏の中国語、台湾語、日本語、英語の自己紹介や、李氏が生前好んだ「千の風になって」を歌う音声が公開された。李氏の秘書を長年務めた早川友久さんは、AIによる自己紹介は本物と見分けがつかないほどだったと出来栄えを称賛。かつての録音を流しているのかと思ったと話した。一方、安妮さんはAIによる歌声について「聞いてすぐAIだと分かった。父は音を外すので」と話し、涙を流していた昭恵さんを笑わせた。
昭恵さんは、現在、若手有志が「安倍晋三デジタルミュージアム」プロジェクトを推進していると紹介。自身がすでに友人に「AI安倍晋三」の制作を依頼したことも明らかにした。着手して間もないため、成果はどうなるか分からないとしつつ、将来的にAI李登輝とAI安倍晋三の対話が実現するよう期待を寄せた。
安妮さんによれば、北部・新北市の国立台湾図書館では7月30日から、AI李登輝の特別展が2年にわたり開かれる予定だという。
(楊明珠、戴雅真、葉素萍/編集:名切千絵)