(台北中央社)中度台風(台湾基準)台風11号は13日午後1時過ぎ、東部・台東県太麻里郷付近に上陸し、同4時ごろに南部・台南市七股区付近から台湾海峡に抜けた。中央災害対策センターによれば、午後2時までに33人がけがをし、南部・嘉義県で釣りをしていた男性1人が行方不明になっている。


中央気象署(気象庁)によると、台風11号は午後6時現在、台湾海峡の澎湖の南南東約30キロの海上を時速29キロから34キロに速さを変えながら、西北西に進んでいる。中心気圧は950ヘクトパスカル。中心付近の最大風速は40メートル、最大瞬間風速は50メートル。中心から半径180キロ以内は風速13.9メートル以上の強風域、半径60キロ以内は風速24.5メートルの強風域。

嘉義以南と澎湖では雨が夜まで続き、中国・福建省に近い金門では夜から14日早朝まで局地的な激しい雨などとなる見込み。気象署の劉宇其予報官は、早ければ14日早朝にも台風警報が解除できるとの見方を示した。

行方不明の男性は、嘉義県布袋郷の堤防で友人と釣りをしていたところ、波にさらわれたとみられる。海洋委員会海巡署(海上保安庁に相当)や消防が捜索を続けている。

対策センターによると、13日午後3時までに東部や南部などを中心に全国で計13万戸が停電し、うち7万6000戸が復旧した。また午後1時までに東部や南部などで64カ所の避難所が開設され、905人が避難したという。

(劉建邦、張雄風/編集:齊藤啓介)
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