同船は昨年10月29日午前に北部・基隆港を出港し、中国・福建省の漳州に向かう予定だったが、荷役用大型クレーン3基を積載していたことや台風21号の影響を受けて航行不能となり、その後座礁した。乗組員17人は救助された。
船内に残っていた重油280トン余りは今年1月14日に回収を完了。クレーン3基も今月までに大部分が撤去された。船体は14日午後に現場を離れ、沖合約1カイリ(約1.85キロ)の深水エリアで48時間の経過観察が行われた。
航港局は17日、同日午前にえい航用ロープの試験が実施され、第三者認証機関により、船体の安定性とロープの安全性が確認されたと説明。その後船体は韓国にえい航された。
今後は現場に残ったクレーンの残骸約50トンを撤去するとし、周辺海岸の環境と生態系を保護し、本来の風景を取り戻すとしている。
(王朝鈺、余暁涵/編集:齊藤啓介)