交流展では暮らしや食事、装飾具、威信など四つの視点から文物の社会的意義を再考する。
今回の目玉とされるのは、全長約1メートルの船形埴輪(はにわ)の複製品。原物は国の重要文化財に指定されており、5世紀ごろの高度な航海技術や葬られた人の魂の旅立ちを表現しているとされる。十三行文化の貝交易の形成と合わせ、海洋文化における死生観や交流の意義を語りかける。
また希少なゴホウラの腕輪は九州地方の権力者がいかに物資の交換を通じて地位を固めていったかを物語る。
会場ではとんぼ玉の装飾品やつぼなど、十三行遺跡で出土した11点も初めて公開される。
十三行博物館の羅珮瑄館長は交流展について、台日間の深い文化的つながりを表現したと説明。副葬品を通じて千年前の生活や信仰を紹介しており、当時の人々の生命観を理解できるとし、今後さらに多くの国際的な文化協力の可能性を開きたいと語った。
(曹亜沿/編集:齊藤啓介)