(台北中央社)福岡銀行の台北駐在員事務所開設10周年と台湾企業専用デスクの新設を祝う交流会が3日、台北市内のホテルで開かれた。九州への進出を図る台湾企業や関係機関・団体などの代表者ら100人余りが出席し、交流を深めた。


同事務所は2015年12月に開設された。当初は台湾に進出する日本企業支援が中心だったが、半導体受託製造世界最大手、台湾積体電路製造(TSMC)の熊本工場建設を契機に、台湾企業の九州進出が急増し、現在は日台双方向の支援を担う。ふくおかフィナンシャルグループは先月7日、傘下の熊本銀行と福岡銀行台北駐在員事務所に台湾企業専用デスクを新設。台北駐在員事務所では九州に関する現地情報の提供やビジネスマッチング支援などを担い、熊本銀行で台湾企業の口座開設や融資、不動産情報などを支援する。

同事務所の才田祐介所長は台湾企業専用デスクについて、事前相談により口座開設などの手続きを円滑化できると説明。半導体関連企業を中心に、熊本に住む台湾人の需要獲得を目的に進出を図る生活関連企業など、幅広い分野の台湾企業の支援を目指すとした。

TSMCの熊本進出を背景に、台湾の金融機関の九州進出も相次いでいる。2023年には玉山銀行が福岡支店を開設し、昨年までに台新銀行や台湾銀行も既存の東京支店の下に福岡出張所を開設した。

才田所長は、台湾企業には九州の企業との連携を求める声も多いと説明。同行が九州最大の金融機関として培ってきた地元の顧客との結び付きを強みとして、企業マッチングの支援などを通じて「台湾の銀行と違ったアプローチをしていきたい」と強調した。台湾企業を主要顧客として100人超が集まる交流会は同行の歴史の中でも前例がなく、「歴史的に大きな転換点だ」と述べた。

熊本進出を検討する複合材料製造、台湾電縁の曽凱熙総事業管理部董事長(会長)兼総経理(社長)は取材に対し、TSMCの進出が、資金や土地、人材の面での熊本の条件の良さを裏付けていると指摘。
現地を最もよく知るのは現地の金融機関だとし、福岡銀行には「現地の資源」を期待すると語った。

あいさつしたふくおかフィナンシャルグループの五島久社長は、今回の交流会が「新しい連携が生まれる場になれば」と期待を寄せた上で、「台湾と日本、地域と地域をつなぐ架け橋として、金融の立場から台湾と日本双方の発展に貢献していく」と述べた。

式典には、台湾の対日窓口機関、台湾日本関係協会の謝長廷(しゃちょうてい)会長や日本の対台湾窓口機関、日本台湾交流協会の片山和之台北事務所代表(大使に相当)、経済部(経済省)の何晋滄(かしんそう)政務次長らも出席した。

(名切千絵)
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