親子猫の預かりボランティアをしていた家の少年、別れが辛すぎて号泣するもハッピーな結末に
image credit:Facebook

 施設に保護された猫たちは、仮里親ボランティアを行っている家族に一定期間預かってもらうことがある。施設にスペースがない場合や、人馴れさせたり、しつけを施すことで、飼い主を見つかりやすくするといった事情からだ。


 アメリカ、ミシガン州で暮らす10歳の少年ザックくんは、一時預かりでやってきた猫の母子の面倒を、5か月にわたって見続けてきた。

 そしてついに別れの日がやって来た。猫たちと離れたくないザックくんは涙が止まらなくなってしまった。だが最高のハッピーエンドが用意されていたようだ。

引き取り手の見つからない保護猫の母子がやってきた 昨年の9月、ミシガン州の非営利団体「Kittens in the Mitten」が、ティンカーと名付けられた母猫と、4匹の子猫たちを保護した。

 子猫のうち3匹は美しい毛色をしており、すぐに引き取り手が見つかった。
だが暗い毛色を持つ母猫のティンカーと子猫のウェンデルに興味を示す人はいなかった。

 そこで同団体の保護猫たちのために預かりボランティアを行っている家庭を紹介している「Touch of Cats」を通じ、10歳のザックくんとその家族が、仮里親としてこの母子猫を養育することになった。

 上の画像が母親のティンカー、下がひとり残った子猫のウェンデルだ。

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 ティンカーとウェンデルは、何度も何度も譲渡会に参加したが、彼らを引き取りたいと申し出る人はいなかった。

 クリスマスが過ぎ、2024年が明けても、ふたりはザックくんの家で過ごしていた。ザックくんは彼自身の部屋で、献身的に彼らの世話を続けていた。


 そして当然ながら、ザックくんと猫たちの間には、愛情という名の強いきずなが結ばれることになったんだ。

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猫たちには終の棲家が必要。でもなぜこの家じゃダメなの? だが、猫たちにはやはり永遠の家族が必要だった。

 そこで施設側の方針で、アメリカ大手のペットショップである「PetSmart」に、ティンカーとウェンデルを託すことが決まった。

 猫たちがいなくなるとザックくんの心は痛んだ。別れがつらすぎて涙で枕を濡らす日々が続く。
猫たちと過ごした日々を思い出すだけで涙が止まらない。

 猫を引き渡してから10日が過ぎた頃、彼のお母さんは「猫たちを手放したのは間違いだったかもしれない」と後悔し始めた。
猫たちはこの家で幸せに暮らしていました。うちの息子のようにティンカーとウェンデルを愛せる人なんて、果たして存在するのでしょうか。
 だがタイミングの悪いことに、お母さんは新しい仕事を始めたばかりで、2匹の猫たちの譲渡費用を支払う余裕がなかった。少年のために魔法をかけてあげよう 「Touch of Cats」のスタッフたちは、ザックくんの猫に対する熱い思いを知り、彼なら十分に猫を幸せにしてあげることができることを悟った。


 そこでザックくんのためにこっそりと寄付を募った。
皆さん、魔法をかけるときが来ました。母猫と子猫を引き取りたいと心から願っている10歳の少年がいます。彼の夢をかなえ、猫たちを彼の腕の中に迎え入れる手助けしてくれませんか?

 彼はこのことを知らないので、必要な金額が集まるまで、彼と猫たちが誰なのかを公表することは控えます
 驚くべきことに、スタッフがFacebookに支援を呼びかける投稿をした翌日には、必要な金額があっという間に集まったんだ。

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少年に人生で忘れられない瞬間がやってくる 何も聞かされないまま、お母さんに連れられてやって来たザックくん。ティンカーとウェンデルの飼い主が決まったのだと思った彼は、必死に涙をこらえていた。


 そんな彼に、Touch of Catsのスタッフがこういった。
猫たちの飼い主が決まったらどう思う? やっぱり悲しい? あなたは素晴らしい仮里親だったわ。あのね、譲渡手続きに必要な金額が集まったの。ティンカーとウェンデルの飼い主はあなたよ!
 その瞬間のザックくんの笑顔は、これ以上ないくらいプライスレスだったよ。その時の様子を撮影した動画がシェアされていたので、ぜひその笑顔を見てほしい。

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References:Boy Who Fostered Mother Cat and Kitten Weeps As He Finds Out Who Has Adopted Them / written by ruichan/ edited by parumo

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