メキシコのアンドレス・マヌエル・ロペス・オブラドール大統領政府が、連邦行政機関の建物で、大統領官邸がある国立宮殿内にいる猫たちは〝生きた固定資産である〟と宣言した。
この19匹の猫たちは、今後永遠においしい食べ物が与えられ、世話を受けることが保証されることになったのだ。
猫たちは、歴史ある宮殿の緑豊かな庭園をハトを追いかけながら自由に歩き回り、テレビ記者会見にちゃっかり写り込んだり、入口で観光客を出迎えたり、スタッフからアイスクリームをこっそりもらったりして気ままに過ごしている。
19匹の野良猫が国の生きる固定資産に メキシコシティの中央広場であるソカロ(憲法広場)に面して建っているメキシコ国立宮殿は、16世紀のアステカ皇帝モクテスマ2世の宮殿に使用されていたもので、現在はメキシコ連邦行政機関が所有している。
政府庁舎および国立の宮殿として使用されており大統領官邸もある。現在のロペス・オブラドール大統領の住居にもなっているのだ。
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photo by iStock
そして現在、この歴史的な建造物と豊かな庭園は野良猫たちの自由な遊び場となっている。
通常、固定資産という投資用語は、建物や家具などに対して使われるが、それを猫に適用したということは、10月に大統領が退任した後も政府は猫たちにエサを与え、死ぬまで世話をする義務があるということだ。
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皮肉なことに、アステカ文化では、崇められていたのは猫ではなく犬で、ショロイッツクゥイントリ(メキシカン・ヘアレス・ドッグ)という無毛の犬種が大切にされ、主人と共に埋葬されたこともあったという。
この犬種は、亡くなった主人を冥界に導くことができる神聖な生き物であると信じられていたそうだ。
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アステカ文明で神聖化されていたメキシカン・ヘアレスドッグ / photo by iStock自由を謳歌する宮殿の19匹の猫たち 宮殿を取り巻く猫たちは、1997年にこの宮殿を訪れたことがあるデヴィッド・ボウイにちなんで名づけられた茶トラのボウイ、古代アステカ語で動きを表す名のオーリン、スペイン語で雲を意味するヌーベ、のほかベロフ、ココ、イェマ、バラムなどそれぞれにちゃんと名前がついている。
猫たちが最初に宮殿に現れたのはいつなのかは定かではない。50年前から野良猫が棲みついていたというスタッフの証言もあるが、よくわからない。
現在、常駐しているのは19匹だということだが、出入りしている猫はもっとたくさんいるようだ。
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記者会見に顔を出し話題となった猫 今はもう死んでしまったゼウスという灰色の猫は、2023年7月にロペス・オブラドール大統領の朝の記者会見に同席して有名になった。
カメラの前に堂々と立ち、記者たちの間をするりと逃げ回り、最終的に宮殿職員に連行されるはめになった。
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メキシコ大統領の記者会見にひょっこり姿を現したゼウス
その後、政府はゼウスにエサをやるのをやめるよう記者たちにお達しを出さなくてはならなくなった。
一躍人気者になったゼウスは、宮殿周辺の猫好きたちから食べ物をもらうようになったため、かなりのおデブになってしまったのだ。宮殿に住む猫たちを手厚く保護、専属獣医師も雇われる 2018年にロペス・オブラドール氏が大統領に就任したときから、既に宮殿の野良猫たちへの餌やりは行われていたようだ。
のちにスタッフたちはメキシコ国立自治大学の獣医らと協力して、猫たちにワクチン接種や不妊手術を施し、チップを埋め込み、彼らのための小さな家や餌場を庭園内に設置した。
さらに猫たちが末永く幸せに暮らせるよう、専属獣医師としてアリアス氏を雇用した。
「猫たちに生きた固定資産であることをどう思うか?」と尋ねたところ、ボウイもココもオーリンもノーコメントだったという。ヌーベはニャーとなにか答えたが、通訳がいなかったため何をいっているのかわからなかったそうだ。
References:Nineteen feral cats have free rein of Mexico’s National Palace - Boing Boing / In Mexico, 19 feral cats can officially roam the presidential palace fur-ever / written by konohazuku / edited by / parumo
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この19匹の猫たちは、今後永遠においしい食べ物が与えられ、世話を受けることが保証されることになったのだ。
猫たちは、歴史ある宮殿の緑豊かな庭園をハトを追いかけながら自由に歩き回り、テレビ記者会見にちゃっかり写り込んだり、入口で観光客を出迎えたり、スタッフからアイスクリームをこっそりもらったりして気ままに過ごしている。
19匹の野良猫が国の生きる固定資産に メキシコシティの中央広場であるソカロ(憲法広場)に面して建っているメキシコ国立宮殿は、16世紀のアステカ皇帝モクテスマ2世の宮殿に使用されていたもので、現在はメキシコ連邦行政機関が所有している。
政府庁舎および国立の宮殿として使用されており大統領官邸もある。現在のロペス・オブラドール大統領の住居にもなっているのだ。
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そして現在、この歴史的な建造物と豊かな庭園は野良猫たちの自由な遊び場となっている。
猫たちは宮殿のあらゆる場所に入り込むことができるため、会議や会見にちゃっかり参加し、カメラの前を平然と横切ります足元に猫たちが群がる中、宮殿の獣医であるヘスス・アリアス氏は語る。
通常、固定資産という投資用語は、建物や家具などに対して使われるが、それを猫に適用したということは、10月に大統領が退任した後も政府は猫たちにエサを与え、死ぬまで世話をする義務があるということだ。
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猫たちは今、すっかり国立宮殿のシンボルになっています。彼らの存在なくしてここを理解することはできません宮殿の文化遺産保護を担うアドリアナ・カスティーリョ・ロマン氏は言う。
私たちは猫たちが存在する限り、確実に猫たちの世話をしていくことになります
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皮肉なことに、アステカ文化では、崇められていたのは猫ではなく犬で、ショロイッツクゥイントリ(メキシカン・ヘアレス・ドッグ)という無毛の犬種が大切にされ、主人と共に埋葬されたこともあったという。
この犬種は、亡くなった主人を冥界に導くことができる神聖な生き物であると信じられていたそうだ。
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アステカ文明で神聖化されていたメキシカン・ヘアレスドッグ / photo by iStock自由を謳歌する宮殿の19匹の猫たち 宮殿を取り巻く猫たちは、1997年にこの宮殿を訪れたことがあるデヴィッド・ボウイにちなんで名づけられた茶トラのボウイ、古代アステカ語で動きを表す名のオーリン、スペイン語で雲を意味するヌーベ、のほかベロフ、ココ、イェマ、バラムなどそれぞれにちゃんと名前がついている。
猫たちが最初に宮殿に現れたのはいつなのかは定かではない。50年前から野良猫が棲みついていたというスタッフの証言もあるが、よくわからない。
現在、常駐しているのは19匹だということだが、出入りしている猫はもっとたくさんいるようだ。
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記者会見に顔を出し話題となった猫 今はもう死んでしまったゼウスという灰色の猫は、2023年7月にロペス・オブラドール大統領の朝の記者会見に同席して有名になった。
カメラの前に堂々と立ち、記者たちの間をするりと逃げ回り、最終的に宮殿職員に連行されるはめになった。
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メキシコ大統領の記者会見にひょっこり姿を現したゼウス
その後、政府はゼウスにエサをやるのをやめるよう記者たちにお達しを出さなくてはならなくなった。
一躍人気者になったゼウスは、宮殿周辺の猫好きたちから食べ物をもらうようになったため、かなりのおデブになってしまったのだ。宮殿に住む猫たちを手厚く保護、専属獣医師も雇われる 2018年にロペス・オブラドール氏が大統領に就任したときから、既に宮殿の野良猫たちへの餌やりは行われていたようだ。
のちにスタッフたちはメキシコ国立自治大学の獣医らと協力して、猫たちにワクチン接種や不妊手術を施し、チップを埋め込み、彼らのための小さな家や餌場を庭園内に設置した。
さらに猫たちが末永く幸せに暮らせるよう、専属獣医師としてアリアス氏を雇用した。
「猫たちに生きた固定資産であることをどう思うか?」と尋ねたところ、ボウイもココもオーリンもノーコメントだったという。ヌーベはニャーとなにか答えたが、通訳がいなかったため何をいっているのかわからなかったそうだ。
References:Nineteen feral cats have free rein of Mexico’s National Palace - Boing Boing / In Mexico, 19 feral cats can officially roam the presidential palace fur-ever / written by konohazuku / edited by / parumo
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