アメリカの図書館が危険な場所に。犯罪が多発し警察が駆け付ける事件が続出中
 通常図書館と言えば、静かで落ち着いた雰囲気の中、読書をしたり学んだりできる安全な場所というイメージがあるだろう。だが現在、アメリカでは図書館までもが犯罪の温床となりつつある。


 全米の数多くの図書館で暴力事件が増加しており、カリフォルニア州のある図書館では、過去1年間に警察への通報が500件を超えたという。

 その内容は薬物使用、窃盗から殺人事件にまで及んでいる。もはや図書館は安全な場所ではなく、危険な場所に変貌してしまったようだ。

[動画を見る]

Are Libraries Becoming More Dangerous?アメリカの図書館が犯罪の温床に 図書館は知識を求める者にとって安全な場所であるはずだが、アメリカ全土でその理想は崩れつつある。

 カリフォルニア州のサンディエゴ中央図書館では、過去1年間で警察に500回以上通報があった。その内容は、薬物使用、窃盗、そして死亡に至る暴力行為も含まれている。


 もはやアメリカの図書館は危険な場所になりつつあるのだ。

[画像を見る]

 図書館内でおきる事件は、最初は小さなトラブルから始まり、警察の介入を必要とする事態に発展する。

 覚醒剤やフェンタニルなど、薬物の使用が原因で警察が駆けつける場面も少なくない。

[画像を見る]

 さらに、図書館ではホームレスが避難場所として利用するケースもあり、公共の場の秩序維持がますます困難になっている。

[画像を見る]

図書館の安全対策には限界がある 元ニューヨーク市警察官であるヴィンセント・ファーシー氏は、図書館でのパトロールを20年以上続けているが、まさか図書館で銃を抜く必要があるとは思わなかったと述べている。

 多くの利用者が安全で平和な環境を求めて図書館を訪れるが、そうではなくなってきているのだ。


[画像を見る]

 2018年には、図書館司書のケリー・クラークさんの妻が、図書館から出禁にした男によって銃殺されるという悲劇が発生した。

 彼女は図書館を出るところを男につけられ、11発の銃弾で命を奪われた。

[画像を見る]

アメリカの抱える社会問題と密接に関係している アメリカ図書館が直面する問題は、貧困によるホームレスの増加、未治療の精神疾患者、蔓延する薬物使用といった社会問題と密接に関連している。

 もはやアメリカの図書館は落ち着いて知識を得られる場所ではなくなってしまったようだ。警備員を増やしたり、セキュリティの強化、警察の巡回を増やすなどの対策が必要となるが、資金面の問題や、カリフォルニア州の場合、犯罪自体がいたるところで多発しており、その余裕もなさそうだ。

Written by parumo

画像・動画、SNSが見れない場合はオリジナルサイト(カラパイア)をご覧ください。