日本はかつて「ウサギ小屋」などと揶揄されたくらい、部屋が狭いことで世界的に名を馳せてしまっていた。
だがアメリカ屈指の大都会、あこがれのニューヨークシティの住宅事情も、実はかなり厳しい。
SNSで紹介されていた、横になるのが精いっぱいなくらい狭いうえに、トイレも風呂もキッチンもないアパートの家賃が、日本円で20万円近くするのである。
あり得ないくらい狭くて高いアパート暮らし。ニューヨークでの一人暮らしの実態を、ちょっと垣間見てみよう。
家賃約20万円の極狭アパート
ニューヨーク市に住む若い女性が、家賃月額1200ドル(約19万2,000円)の狭すぎるアパートを案内する動画が、SNSで話題を呼んでいる。
動画を投稿したのは、インフルエンサーのケイレブ・シンプソンさん。彼は見知らぬ人に家賃を尋ね、自宅を案内してもらい、その様子をSNSに投稿している。
あるいはお気に入りのピザ屋を紹介してもらうことも。彼は幼少期からの苦労人で、今はカンボジアの貧しい村に家をプレゼントする活動をしているんだそうだ。
今回彼が紹介する動画に登場した女性は、バスルームもキッチンもないコンパクトなワンルームに住んでいるという。
多分、ニューヨークで一番小さな部屋の一つだと思う。でも結構気に入っているのよ
冗談抜きで本当に小さな部屋だったけれど、お気に入りのものに囲まれた居心地のいい空間になっているようだ。
部屋の広さはたったの約4平方mで、ケイレブさんは「両腕を完全に伸ばせるくらい」の広さだと話している。
こんな限られたスペースで、風呂もシャワーもキッチンも、トイレすらないにもかかわらず、彼女は部屋を住みやすく、自分らしい空間にしようと努めている。
好きなもので部屋を飾るようにしてるの。いろんなライブに行ったときの友情ブレスレットとか、小物とか。
メキシコから遊びに来たお父さんが持ってきてくれたものもあるし、物に対してけっこう思い入れがあるの。ここには気に入ってるものだけ置いてるわ
狭い部屋ではあるが、彼女はお気に入りのカレンダーやドレス、ブレスレット、色鮮やかなポスターなどで壁を飾って、くつろげる「家」にしているのだ。
キッチンもなくバスルームは共用
だが問題は、水回りが整っていないことだ。室内には洗面台があるだけで、専用のバスルームはついていない。
トイレは廊下にあるの。外に出て、だいたい5~6人で共有してる感じよ
寝るときはロフトの上のベッドに行かなくてはならないが、狭いハシゴを毎回上るのは難儀である。
たぶん何年もここで暮らしてたら腕の筋肉つきそう(笑)。ここに住んで3年くらい。でもまあ、いい感じよ
ではその「小さな部屋」を実際に見てみることにしよう。
「クローゼットか?」「刑務所の方がマシ!」との声も
この動画を見た視聴者の多くは驚きを隠せなかった。こんなに小さな部屋の家賃が、どうしてこんなに高いのか。
- キッチンもバスルームも寝室もないなんて、これはアパートじゃない。
ポスターを貼るための壁が4つあるだけだ- こんなの違法にすべきだよ
- 昔のSRO(簡易宿泊住宅)はホームレスを防いで、アーティストとかクリエイターがニューヨークに住み続けられる場所でもあったんだよ
- いや、こんな住環境は違法にすべきだし、少なくとも家賃はタダに近くするべきだ。人間どころか、動物だってこんな狭い場所で暮らさせたくない
- 窓もない、バスルームもキッチンもないクローゼットみたいな部屋に何人もお金払って住んでる。この部屋はせいぜい500ドル(約8万円)か、それ以下じゃないとおかしい。というか存在しちゃいけないレベル
- もっと世界を見て回ったほうがいいよ。小さい家に住んでる人のほうが、むしろ幸せなこともあるんだから
- 今は1930~40年代じゃないんだ。バスルームが廊下にあるってことは、当時のままの建物か、全体で1軒のアパートだったかのどちらかだよ
- 料理する場所もなくて、トイレは6人で共有ってどういうこと?
- これ、うちのバスルームと同じくらいの広さだよ。僕はロンドンで狭いって言われるアパートに住んでるんだけどさ
- 鏡とか落ち着いた色で工夫すれば、もう少し広く見せることもできたと思うけどね。でもまあ、それが彼女のスタイルならそれでいいのかも
- 苦労があるから成功がある。こういうハングリーな人は、むしろこんな状況を楽しんでいるんだよ。彼女は幸せそうだしね
- こんな場所で暮らしてるのに、彼女は笑ってるんだな。神様のご加護を。早く抜け出せるといいけど
- 彼女は幸せそうだし、NYCのど真ん中に住めてる。
トイレを6人で共有するのはストレスだけど、大きい家を維持するのだって大変だよ。自分とは見ている夢が違うけど、彼女の選択は尊重する- 自分はアリゾナで育って3年前にニューヨークに来たけど、この人は「そのエリアに住みたいから」あえてこの生活を選んでるんだよ。それ以外の理由はないと思う
- そういう場所にお金払って住む人がいるなら、貸す側だけを責めるのも違うんじゃない?
- マンハッタンに住みたいってなるとこうなる。別のエリアに行けばもっと広い部屋は確実にある。それでも彼女はここを選んだんだよ
- ニューヨーカーってそんなにこの街が好きなの? 遊びに行くのはいいけど、ここまで快適さ全部犠牲にするほどとは思えないんだけど
- 刑務所のほうがまだ広いんじゃないか
- 閉所恐怖症になりそう…
NYCの家賃の高さは天井知らず
女性は自分の部屋を「とても誇りに思っている」し、その「雰囲気」が気に入っていると語っていたが、多くの人が「理解できない」 と感じたようだ。
その一方で、この動画は「世界で最も住宅価格の高い地域」の一つで暮らす現実を完璧に捉えているという意見もあった。
ニューヨークの家賃は上昇傾向が続いており、2026年第1四半期のデータでは、募集時の家賃の平均は3,616ドル(約58万円)と、前年より約6.2%上昇した。
特にマンハッタンは上昇が大きく、約4,800ドル(約77万円)台に達している。一方で、今現在実際に住んでいる人が払っている家賃は、これより大幅に低いのだ。
つまり新規契約と既存契約の差が大きく、引っ越すと家賃が一気に跳ね上がる構造になっていて、その差はなんと1,700ドル(約27万円)以上とも言われている。
このためニューヨークでは、「引っ越したくても引っ越せない」という状況が広がってしまっているという。
今回のような「極狭アパートで家賃1,200ドル」の背景には、ニューヨークならではの「引っ越したら負担が大幅に増える」現実があるのである。
そんなニューヨークの極狭物件を集めた動画があったので貼って置く。日本語音声で聞けるので、興味のある人はぜひ見てみてほしい。
References: Woman's Tiny Apartment In New York For $1200 Stuns Internet: "Prison Cells Are Bigger Than This"[https://www.ndtv.com/offbeat/video-womans-tiny-apartment-in-new-york-for-1200-stuns-internet-prison-cells-are-bigger-than-this-11416092]











