「優しい内面が笑顔に溢れている」「知的で長身のイケメン」──大人気の朝ドラ『花子とアン』(NHK)で、このようにいま人気を集めている俳優・鈴木亮平。鈴木は吉高由里子演じるヒロイン・花子の夫であり、村岡印刷の御曹司でもある村岡英治役を演じているのだが、彼の優しく花子を見つめるまなざしや紳士的な姿に、お茶の間はたいそうキュンキュンしているらしい。
というのも、かつてマツコ・デラックスも編集を務めていたゲイ雑誌「Badi」(技術と人間)7月号の「ゲイが好きな芸能人嫌いな芸能人2014」というランキングで、鈴木は堂々の3位にランクイン。『月曜から夜ふかし』(日本テレビ系)でもそのランキングが紹介されたが、マツコはそのなかで鈴木を栄えある第1位に選んでいる。それほどまでに鈴木が2丁目のみなさんを魅了するポイントとは、一体どこにあるのだろうか。
鈴木の魅力といえば、なんといってもその肉体美が挙げられる。2006年には日本初の水着キャンペーンボーイとして話題を集め、代表作でもある映画『HK/変態仮面』や『ガッチャマン』、今月30日から公開される『TOKYO TRIBE』でも、惜しげもなくその肉体を披露している。とくに『HK/変態仮面』では、顔には女性用パンツを装着、股間を限界まで強調させたブリーフ+網タイツという、ヌードになるより100万倍は恥ずかしいであろうコスチュームを完璧に着こなすという常人には成し得ない偉業を達成、ネット上では尊敬の念を込めて「変態さん」と呼ばれてきたほど。最近にいたっては「村岡印刷」ならぬ「変態印刷さん」ともいわれているらしい。
変態さん......もとい、鈴木の肉体については、「an・an」で不定期連載されていた『妄撮男子』(Tommy/講談社)のころから目をつけていたという人もいるだろう。「妄撮」とは、かわいい、かっこいいあの人の服の下はどうなっているんだろう......?という妄想を具現化し、着衣の写真を破ると見えるはずのない服の下が見えるという光景を1枚の写真に収めたもの。この写真集のなかでは、鈴木が酒屋さんの格好でビールケースを運ぶ姿などが妄撮されているのだが、腕の筋肉はもちろん、胸筋から腹筋にかけて、さらには背中まで、まるで彫刻のように見事な身体を堪能することができる。
だが、男らしいのは見た目だけではない。鈴木は、小栗にも気に入られるほどの熱さと男らしさを持っているのだ。前述の「Quick Japan」 vol.115での対談によれば、2人の出会いは、07年に放送されたドラマ『花ざかりの君たちへ~イケメン♂パラダイス~』(フジテレビ系)での共演。泊まりがけの撮影で盛り上がって部屋飲みをし、最終的に野球拳を始めたことがあり、その際に、小栗が演じた役どころが所属する第3寮と、鈴木演じる役が所属する第1寮の対決になったのだとか。しかし、第1寮の寮長役だった石垣佑磨は死ぬほどジャンケンが弱くどんどん負けてしまうのだが、全裸になるのは本気で拒んだそうで、埒が明かなくなった。そんなとき、「寮長がこんなに追いつめられたらいけない」と言った鈴木が、なんと全裸で登場! 小栗はそんな鈴木の態度に惚れ、初監督映画『シュアリー・サムデイ』に出演してもらおうと決めたのだという。
このように書くと「たんなる脱ぎたがりなのでは......?」と思う人もいるかもしれないが、脱ぐは脱ぐでも、その意識の高さは俳優としての矜持というべきもの。まず、「違う人間になりたい」というモチベーションがあり、鈴木は「その役に求められることは、できる限り努力して応えるのが義務だ」と語る。たしかに『HK/変態仮面』撮影の際には、毎晩ラーメンを食べて15㎏も増量し、独学で肉体改造していたそうだが、そのストイックさには男でもグッときてしまいそうだ。
さらに、こうした男らしい面ばかりではなく、インテリだというのも鈴木の魅力のひとつ。
このように、女性も男性も惚れさせてしまう魔性の俳優・鈴木亮平。『花子とアン』はいまでも十分高視聴率を誇っているが、さらなる躍進のために、鈴木の脱ぎっぷりに頼ってみてはどうだろうか。お茶の間も2丁目も、期待してます!
(田口いなす)