5月28日、気象庁が発表する気象に関する注意報・警報の体系が大きく変わります。自治体の避難情報と気象庁の注意報・警報を結び付け、住民がとるべき行動を直感的に理解しやすくするための情報整理とされています。
今回は、最も覚えるべき点が最も多い河川氾濫の注意報・警報について解説します。(MBS気象・災害担当デスク 福本晋悟)
洪水注意報・警報が廃止→「氾濫注意報・警報」新設
「新たな防災気象情報」における大きな変更の1つが『洪水注意報・警報の廃止』で、これに伴い「氾濫注意報・警報」が新設されました。
また、大雨・土砂災害・高潮に関する注意報・警報と同じく、河川氾濫に関しても、「レベル4の危険警報」が新設されました。
これまでの洪水注意報・警報には、特別警報はありませんでしたが、今回の氾濫注意報・警報では、「レベル2注意報」から「レベル5特別警報」までの情報が用意されました。それにより、氾濫注意報~特別警報までの情報が揃いました。
理由は“洪水”より“氾濫”の方が分かりやすいから…
では、なぜ「洪水」という言葉をやめて、「氾濫」を採用したのでしょうか?その理由は、おととし(2024年)国が実施したアンケートの結果です。
「河川から水があふれて周辺に被害が発生する現状の名前を2文字で表現するなら?」との2択の質問に対して、住民の79.9%が「氾濫」と回答(洪水は20.1%)。市町村の防災部局も67.4%が「氾濫」(洪水は32.6%)と回答したことから、新名称に「氾濫」が採用されました。
「氾濫注意報・警報」の対象は大河川のみ!近畿では淀川や大和川が対象に
洪水注意報・警報は、大小を問わず、すべての河川を対象に洪水のおそれがあるときに発表されてきました。しかし、今回新設される「氾濫注意報・警報」は、一級河川などのいわゆる大河川(洪水予報河川)のみが対象です。つまりは、今後の水位予測が可能な機器が設置されている河川のみが対象です。
洪水予報河川は、全国に約400河川あります。近畿には52河川あり、複数の府県を流れる淀川や大和川などが該当するまさに大河川です。近隣住民でなくとも名前を耳にしたことがあるのではないでしょうか。
「洪水予報河川」という名前のとおり、水位の実測だけでなく、今後の水位予測も可能な機器が設置されているため、水位の状況を判断して注意報や警報などを発表できる仕組みです。
河川名+浸水想定区域を含む市町村名が発表
ポイントは情報発表時です。河川名で発表され、合わせて浸水想定区域を含む市町村名が付記されます。たとえば、淀川に「レベル4氾濫危険警報」が発表されると、茨木市や高槻市、枚方市などの市町村名が合わせて発表されます。
(解説は後編へつづく…)

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