遊園地・動物園などを備えた「みさき公園」。大阪府の最南端・岬町にある総合レジャー施設として親子連れなどから人気を集めていましたが、2020年3月に閉園しました。



 閉園から6年が経つなか、跡地を再開発し、来年には一部エリアが開園する計画となっていましたが、このほど一連の計画が白紙となっていることがわかりました。一体何が起きているのでしょうか。

かつての『にぎわい』消える 跡地には雑草、朽ち果てた回転扉が…

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(記者リポート)「こちら、かつては駐車場の入り口だったそうなんですが、柱もかなりサビてしまっています」

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 車が1台も停まっていないがらんとした駐車場。建物はシャッターが閉まり、うっそうと生い茂った雑草の奥には朽ち果てた回転扉が。

 6年前までこの場所にあったのが、総合遊園地の「みさき公園」です。

かつては大人気! 遊園地&動物園で子どもたちが楽しむ姿が…

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 1957年に南海電鉄が開園した「みさき公園」

 ジェットコースターやメリーゴーラウンドなど、小さな子どもが楽しめるアトラクションが満載の遊園地のほか、トラやシマウマなどがいる動物園もありました。

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 1977年の映像には、園内を歩いているのはライオンの赤ちゃんの姿が映っています。子どもたちがなでたり抱き上げたりと、今ではあまり見られない光景がありました。

 かつては年間の入場者数 96万人を記録する人気レジャー施設

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 ほかにも力を入れていたのが、キリンの繁殖です。かつては繁殖実績の多さから、「キリンのみさき公園」とまで呼ばれるほどでした。

 そして、夏に人気を集めたのがプールです。流れるプールやウォータースライダーなどは涼を求める人たちで大にぎわいでした。

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 ピーク時には年間の入場者数が96万人を記録する人気のレジャー施設でした。

来場者は減少、億単位の赤字…ついに営業終了

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 ところが、少子化やレジャーの多様化の影響を受けて、来場者数は減少。2010年ごろからは年間2億円から5億円前後の赤字を出していて、南海電鉄は事業の継続は困難と判断しました。

 そして、2020年の3月31日。

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(みさき公園・真貝征志郎園長(当時))「本日をもちまして、営業終了となりました。皆さん本当にありがとうございました」

閉園から6年…内部の様子は

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 あれから6年。みさき公園の用地は南海電鉄から地元の岬町が無償で譲り受けています

 現在の内部はどうなっているのか。岬町の担当者に案内してもらいます。中に入って最初に現れた建物が…

(岬町都市整備部・新保太基副理事)
「もともとここのエリアは、野外ステージがありまして。いろんなイベントがここで行われていました。ここら辺にゲームセンターがあって、隣くらいに確かレストランがあった」

人気集めたイルカショースタジアム いま更地に

 さらに、奥へと進み、見えてきたのはイルカショーのスタジアムがあった場所。園内でも特に家族連れを中心に賑わっていた場所です。

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 大阪湾を背景に、ダイナミックなパフォーマンスを魅せるイルカショー。大量の水しぶきでびしょ濡れになりながらもみんな大興奮でした。

 しかし、その人気スポットも現在は更地に。園内にあった施設などはほとんど撤去されました。

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(岬町都市整備部・新保太基副理事)
「みさき公園があったときは、遊具の音や園内で流れている放送の音とかが聞こえてすごくにぎやかだったので、こういう静かな感じというのは非常に寂しく感じますね

閉園で税収や雇用にも影響が…

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 町のシンボルだったみさき公園の閉園。岬町への訪問者が減ったことはもちろん、ほかにも影響があったといいます。

(岬町都市整備部・新保太基副理事)
「園内には(町民の)従業員の方もたくさんいたので、そういった方の解雇に伴う雇用が失われた。(建物の撤去などで)課税していた固定資産税がなくなる状況になり、町税の収入が減少してきた」

再活用目指し事象者公募 ある企業が名乗り上げるも…

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 そこで岬町が考えているのが跡地の再活用です。岬町は閉園の翌年から跡地を再活用して賑わいのある場所に整備してくれる事業者を公募しました。

 そこに唯一、手を挙げたのが不動産開発などを手がける東京の会社「カレイドジャパン」を代表企業とする特定目的会社でした。

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 発表された計画では跡地にグランピング施設や熱帯雨林を体感できるドーム施設などを整備し、動物とも過ごせるリゾート空間となる予定でした。

計画は白紙に…町民「岬町が余計に廃れていく」

 ところが今年2月、町はこの事業者との契約を解除したのです。計画が白紙になったことに地元の人たちは…

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(岬町民・70代)「あそこをそのままにしておくということは、岬町が余計に廃れていくように思うんです。ちょっとでも人が集まって何かできるようになってほしい」

(岬町民・80代)「ようせえへんようになったら住宅開発でも。とにかく人口が減っているわけだから、もっともっとにぎわいを作ってほしい

突然の契約解除 町の判断の背景に何が?

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 一体なぜ、町は契約を解除したのでしょうか。

(岬町都市整備部・新保太基副理事)
「町が求める資料を提出されず、提出しない合理的な理由の説明もないなど、事業目的を達成することはできないと」

 岬町によりますと、整備計画の設計資金調達に関する資料の提出を再三求めたものの、事業者側が応じなかったため契約を解除したといいます。

岬町 約2500万円の損害賠償求め提訴へ

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 岬町は事業者らに対し計画が予定通り進んでいた場合、得られたはずの利益など約2500万円の損害賠償を求める裁判を起こす方針です。

(岬町都市整備部・新保太基副理事)
「公園を円滑に整備していただけるというところについては、私どもとしては非常に期待をしていた。

今のような状況で(みさき公園が)置かれているのは、非常に残念に感じるところ

公募段階で知らされていないことが…事業者が主張

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 なぜ事業者側は資料の提出を行わなかったのでしょうか。特定目的会社の代表企業「カレイドジャパン」に取材を依頼したところ、書面での回答がありました。

(カレイドジャパンからの回答書)
「資料が提出に至らなかった直接の原因は、公募時に開示されなかった前提条件が未解消のままであったことにあります

 カレイドジャパンによりますと、設計前に敷地を調査したところ雨水の排水路の能力が不足していることや、敷地内を近隣住民の生活道路が通っていることなど、公募の段階で知らされていなかった事実が判明したというのです。

 そして、これらの問題の解消を求めたものの対応してくれなかったといいます。

事業者「然るべき対応を検討」一方で「対話の再開を強く望む」とも…

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 では、岬町が提訴する方針であることについてはどう考えているのでしょうか?

(カレイドジャパンからの回答書)
「当社は本事業の遂行のために2022年度から2026年度にかけて約2億345万円の費用を適正に支出してきた事実があります。これらの費用および損害について岬町に対して正式に請求する権利を有していると考えており、然るべき対応を検討しております

 こう述べる一方で、「みさき公園の再生を実現したいという思いを持っており岬町との対話の再開を強く望んでいる」としています。

 関西でも有数のレジャー施設だった「みさき公園」。かつての賑わいを取り戻す日は来るのでしょうか。

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