戦争の主力兵器となっている軍事用ドローン。その波は私たちの足元にも及んでいるようです。

楽天グループがドイツ企業と提携し、軍事用ドローンの自衛隊への導入を支援することが分かりました。

この動きを受けてカタログ誌「通販生活」の運営会社が楽天市場への出店中止を発表するなど、反発する企業も出ています。

なぜ日本で軍事用ドローン導入が進められているのか?その賛否や課題は?専門家への取材をもとにMBS山中真解説委員が解説します。

<取材>
 ▼一般社団法人JUIDA 鈴木真二代表理事
 ▼軍事ジャーナリスト 潮匡人氏

ドローンの起源は「訓練用の無人標的機」

【軍事用ドローン】楽天Gが“攻撃型”国内導入支援へ「抑止的観...の画像はこちら >>

国際的には「無人航空機」と定義されているドローン。

一般社団法人JUIDAの鈴木真二代表理事によると、第二次世界大戦中に飛行機を撃ち落とす訓練のため、無人の標的機を飛ばしたのが起源とされています。

最初はイギリスで、その後アメリカでも導入されました。

楽天グループが「攻撃型ドローン」国内導入を支援へ

【軍事用ドローン】楽天Gが“攻撃型”国内導入支援へ「抑止的観点から必要との意見も」 戦地での寿命は約半年「安価・そこそこ・スピーディー」な開発が肝【軍事ジャーナリストら解説】
MBS

ドローンをめぐっては、楽天グループがドイツのヘルシング社と提携し、軍事用の「攻撃型ドローン」の国内導入を支援することが分かりました。

楽天は「ドローンは沿岸部などで敵が上陸するのを阻止するもの」と説明しています。

しかし、この提携に反発する企業も…

「戦争が始まってしまったら…」楽天市場への出店中止を発表した通販生活

カタログ誌「通販生活」の運営会社は「憲法九条に託した非戦の誓いを守る」ことを理念に掲げているとして、楽天市場への出店中止を発表しました。

<通販生活>
戦争が始まってしまったら、買い物どころではなくなります。企業理念とは相いれないことから、出店を中止いたしました」

攻撃・迎撃・偵察「戦場の主役はドローン」

【軍事用ドローン】楽天Gが“攻撃型”国内導入支援へ「抑止的観点から必要との意見も」 戦地での寿命は約半年「安価・そこそこ・スピーディー」な開発が肝【軍事ジャーナリストら解説】
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こうした状況のなかで「戦場での主役はドローン。なくてはならない存在」と話すのは軍事ジャーナリストの潮匡人氏。

軍事用ドローンの用途は主に3つ、攻撃・迎撃・偵察です。顔認証で特定の人物を狙う、敵のドローンに体当たりする、ミサイルを正確に標的に落とすために電波を出して誘導するなどの使い方があります。

また、ドローンはコスト面にも優れ、ミサイルと比べるとその差は歴然としています。

<ドローン・ミサイルのコスト>
 ▼巡航ミサイル「トマホーク」 1発=約4.3億円
 ▼攻撃用ドローン 1機=約7万円~

日本で初めて「迎撃ドローン」入札…実証試験も終了

ウクライナとロシア、イランとアメリカ、これらの紛争で主力兵器となっているドローン。

これまで日本は主力装備として配備していませんでしたが、今年6月に迎撃ドローンの入札が始まり、日本・ポルトガル・ドイツ・アメリカの4社に決定、実証試験は終了しています。

軍事用ドローン導入…その背景に「有線ドローン」登場

【軍事用ドローン】楽天Gが“攻撃型”国内導入支援へ「抑止的観点から必要との意見も」 戦地での寿命は約半年「安価・そこそこ・スピーディー」な開発が肝【軍事ジャーナリストら解説】
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なぜ今、軍事用ドローンの導入が進められているのか?

潮氏によると、敵国が攻撃してきた場合、撃ち落とすor妨害電波で対応するというのが、これまでの考え方でした。

しかし、妨害電波で落ちない数キロに及ぶ糸のような光ファイバーでつながれた「有線ドローン」が登場したことで、敵のドローンに対応するために迎撃ドローンが必要になっていると言います。

攻撃型ドローン「先制攻撃は許されないが、抑止的観点から必要という意見も」

【軍事用ドローン】楽天Gが“攻撃型”国内導入支援へ「抑止的観点から必要との意見も」 戦地での寿命は約半年「安価・そこそこ・スピーディー」な開発が肝【軍事ジャーナリストら解説】
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しかし、これはあくまでディフェンスの話。今回楽天グループが導入支援を発表したのは“攻撃型”のドローンです。

潮氏は「先制攻撃は許されないが、迎撃用に使用したり、抑止的観点から必要という意見も」あると言いますが、ドローンで攻撃して良いのか、賛否が出てくる可能性はあります。

軍事ドローンは「多種」「国産」が重要

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軍事ドローンについて潮氏は、敵に対応されないよう「様々なタイプを持つこと」が大切だと言います。

また、「国産」であることの重要性も指摘。有事の際、輸入に頼ることはリスクがあるということです。

また、軍事用ドローンの戦地での“寿命”は約半年とも言われています。そのため、日本の製品開発における価値観を「高価でも時間をかけて完璧な製品を」から「安価で“そこそこ”の製品をスピーディーに」というようなものに転換していく必要があるということです。


(2026年8月20日放送 MBSテレビ「よんチャンTV」内『山中プレゼン』より)

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