9月13日午後4時前、京都市伏見区の人気商店街の前の道路で、水道管が破損し、開いた穴からあふれた水で商店街の一部が冠水。けが人はいないということですが、商店街周辺の一部が通行止めになりました。

水道管の老朽化に伴う問題が深刻化していますが、どのような対策と課題があるのでしょうか?上下水道事業に詳しい近畿大学の浦上拓也教授に話を聞きました。

京都の人気商店街で約50mにわたって冠水

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京都市上下水道局などによりますと、9月13日(日)午後4時前、京都市伏見区東大手町の水道管が破損し、開いた穴から水があふれでました。これにより伏見大手筋商店街の一部、50mほどにわたり水浸しになりました。

現場は京阪・伏見桃山駅から西に約200mの場所で、日曜日の商店街は人通りが多く、現場は一時騒然となりました。

けが人はいないということですが、商店街周辺の一部が通行止めになりました。

修繕作業のため一時30軒ほどが断水しましたが、14日午前1時ごろ、復旧作業を終えたということです。

原因について京都市上下水道局は、老朽化だとしています。

京都市では2024年、東山区でも街なかで上水道管が破裂する事故がありました。今年5月には、隣の大阪府で、そして滋賀県でも2021年に水道管が破裂。各地で同様の被害が出ています。

水道管破損「どこで起こるか全く予想がつかない」

【商店街が一部冠水】水道管の破損は「どこで起こってもおかしくない」劣化は目視できず…AI予測技術の向上が急務 コスト・人材面など課題山積
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この事故について上下水道事業に詳しい近畿大学の浦上拓也教授は「どこで起こるか全く予測がつきません。全国で水道管の老朽化が深刻化していますから、更新されないまま使い続けていると、こうした事故のリスクがどんどん高まる。本当にどこで起こってもおかしくない」と話します。

水が漏れ出る規模や被害の大きさは、水道管の口径によって大きく左右されます。

今回の事故では比較的小さな口径の水道管だったため、付近の商店街の一部が冠水する被害にとどまりました。しかし、これがより大きな口径の水道管であった場合、水が流れ出るだけでなく、勢いよく水柱が立つような事故になりかねません。

また、二次災害のリスクもあるといいます。今回の京都のケースでは、水とともに土砂が流れ出ていて、周辺が陥没している状態なので、近づくと穴にはまってしまう危険性があるというのです。

「60~80年使用可能」という想定のもと更新作業が進むも…

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日本全国で起きている老朽化による水道管の破損・漏水事故は、年間2万件以上に上ります(厚労省資料)。

水道管の「法定耐用年数」は40年ですが、これはあくまでも固定資産の減価償却期間として定められています。科学的な検証のもと「実際には60~80年は使える」という想定のもとで更新作業が進められてきました。

しかし、今回伏見区で破損した水道管は、設置から48年しか経過していないといいます。想定年数より大幅に早く破損してしまったため、原因を究明した上で、更新時期などを見直す必要も出てくるのではないかと浦上教授は指摘します。

更新費用は1kmあたり2億円!?

水道管の更新作業には莫大な費用が必要で、1kmあたり約2億円かかると言われています。口径が大きくなればなるほど、かかる費用はさらに大きくなるでしょう。

浦上教授は「更新ペースを早めようとすると、どんどん費用が上がりますから、水道料金も上がっていく。今回の事故の原因を究明し、50年足らずで破損するリスクが高い場合はお金をかけてでも修繕・更新をしていかないといけないのでしっかりと調査されてほしい」と、正確な原因調査の必要性を指摘します。

設置から40年超の水道管の割合 大阪は“全国ワースト”

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大阪府内の、設置から40年以上が経過した水道管の割合を示す「経年化率」は平均36.3%に達し(2023年度)、全国ワーストとなっています。

【大阪府内の水道管の経年化率】
50%以上:大阪市・門真市・池田市など
40%以上:東大阪市・守口市・大東市など
30%以上:吹田市・岸和田市・枚方市など

こうした中で期待されているのが、デジタル技術の活用です。

浦上教授は次のように語ります。

「老朽化が進むと事故のリスクが高まるので、できるだけ早いタイミングで更新した方がいい。ただ、使えるものは長く使った方がいいので、壊れる直前に直せるのが望ましいです。AIによる劣化予測の精度を高めることで、できるだけ長く、費用をかけずに更新作業を進めていく努力を各事業体がしているところです」

人手不足も深刻化 AI技術の活用が急がれる

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浦上教授は、水道管の更新作業について次のような課題を挙げています。

▼老朽化
▼技術者不足
▼民間企業も不足
▼費用が莫大
→水道料金にも影響

水道管の破損・漏水は目視できないため発見するのが困難であるため、これまでは作業員が棒を使って音を聞くことで特定していました。

技術者のなり手不足も深刻化する中、AIによる劣化予測技術の向上は一刻の猶予も許されない課題です。

浦上教授は、「残念ながら(日本の水道管について)『大丈夫』と言える状態ではありません。いかにAIや新しい技術に置き換えていくか、いまから真剣に技術開発していかなければいけない」と危機感をあらわにします。

私たちの暮らしを支える命の水。日常を支えるインフラがどのような状況にあるのかを知り、その維持にかかるコストや価値について、一人ひとりが自分事として考えていく時期に来ています。

(2026年9月14日放送 MBSテレビ「よんチャンTV」より)

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