◆窪塚愛流「ハピネス」は「追い詰められながら演じた作品」
本作で初めて主要キャストが勢揃いした舞台挨拶。大きな拍手の中登壇し、公開を迎えた今の気持ちとして、窪塚は「自分が今まで演じてきた中で、本当に追い詰められながら演じた作品。本当に公開を迎えられるのかという不安がありましたが、家族や友人から『よかったよ』という反響もあって、X(旧Twitter)での感想もお見かけして、本当に公開を迎えられたんだなと実感しています。とても嬉しいです」、蒔田は「たくさんの方に観ていただけて嬉しいですし、私もXで毎日エゴサーチしています(笑)。一番嬉しかったのは、母からの感想で『(吉田)羊さんとの関係性が実際の私たち(親子)にも似ている。由茉(蒔田)が明るくふるまえるようなこんな素敵な人(雪夫/窪塚)と結婚してほしい』という声でした」、橋本愛は「野ばらさんの原作がすごく大好きで思い入れのある作品。
吉田は「私も『#ハピネス』でエゴサーチするのですが、その中でも一番多いのが『実際、自分が親だったら、こんなに達観できない』という感想。
◆蒔田彩珠、“自分らしさ”を表現するものは?
また、MCより劇中ではキャスト全員がロリータファッションに挑戦していることについて言及された。余命わずかな由茉(蒔田)が、残り少ない日々を悔いなく過ごすために憧れのロリータファッションで自分らしさを表現しているように、“自分らしさ”を表現するものは何か聞かれると、橋本は「ファッションです。外に向けて自分はこういう人間なんだということを表現することが出来るし、自分の気分が服によってすごく変わることもある。第二の皮膚のようなものです」とロリータファッションを貫く月子の役柄へも共感を見せた。
続けて、由茉の母役を演じた吉田が窪塚、蒔田と共演した感想について聞かれると、吉田は「由茉が雪夫に拒絶され、感情を吐露する一発撮りのシーンがあったのですが、そこでものすごい集中力で一発OKを出して、すごい集中力だなと。と思いきや、フレンチトーストを食べるシーンの撮影後に『これは食べてもいいんですか?』と食べようとする、普通の女の子としてのかわいらしい一面もあり、蒔田彩珠という方と一緒にお仕事が出来てよかったと思いました」、窪塚については「雪夫の感情が溢れ出すシーンでは、『もう一回やらせてください』と何度もテイクを重ね、苦しみもがきながらも自分の納得するところに到達しようとされている姿が、由茉の死を受け止めようとする雪夫の姿と重なって私は膨大な涙を流してしまいました。
◆窪塚愛流・蒔田彩珠、サプライズに驚き&涙
ここで窪塚から、サプライズとして一緒に主演を務めた蒔田をはじめとした共演者へのメッセージが読み上げられた。窪塚は、「未熟者の自分にこんな素敵な大役を与えてくれてありがとうございます。こんなにも心が揺れる役を演じられたのは間違いなく自分だけの力ではありません」と感謝を伝え、さらに蒔田へ「蒔田さんの存在が大きな支えになっていた。蒔田さんからにじみ出る魅力や撮影当時も今も学んだことを、これからも一生大切にしていきたいです」と続けた。それを受け蒔田は、「ウルっと来ちゃいました。
さらに劇中の家族が集まる中、なんと窪塚の実際の家族である父・窪塚洋介からも窪塚(愛流)へのメッセージが届き、MCによって代読された。一番身近な存在である家族として見守ってきた窪塚洋介から、「『鍋をください』この台詞を絞り出した時のお前の顔がとても好きだった。芝居なのかお前自身なのか、お父さんにもよく分からないほど“ピュアで不器用で荒削りな”雪夫という役がとてもよく似合っていたと思う。ずっと苦しんでいた役は最後に空を見上げながら“ハピネス”を感じる為だったと現場で追体験してくれていたら幸いです」との温かい祝福のメッセージに、窪塚(愛流)は「自分にもサプライズがあるとは…」と目を丸くして驚きながら、「父とはちょっとした会話しかしておらず、芝居のアドバイスをもらっていて、もっと頑張らなくちゃいけないと思っていたので、ここまで誉め言葉をいただけるとは思わず、今すごく嬉しいです」と声を震わせながら感謝の気持ちを表した。
最後に、映画をこれから鑑賞する観客に向けて、蒔田は「親世代や若い世代など、観る人によって共感できる役柄が変わってくる作品だと思うので、いろんな人に観ていただきたい。
◆「ハピネス」ストーリー
「私ね、あと1週間で死んじゃうの」
高校生の雪夫と恋人・由茉の日常は、由茉の突然の告白によって一変。心臓に病気を抱える由茉は、すでに自分の運命を受け止め、残りの人生を精いっぱい生きると決めていた。憧れていたファッションに挑戦し、大好きなカレーを食べに行く。そして何よりも残り少ない日々を雪夫と過ごし、最期の瞬間までお互いのぬくもりを感じていたい。雪夫は、動揺しながらも彼女に寄り添う決意をする。
17歳という若さで逃れられない運命と向き合い、残りの人生を笑顔で幸せに過ごすことを選んだ2人の、悲しくて、最高に幸せな7日間の物語。(modelpress編集部)
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