日本の旬の食材を使って、簡単においしく作れるイタリア料理を紹介しているYouTubeの料理系チャンネル『Aosトラットリア』。今回はイタリア北東部の郷土料理「フリコ」をアレンジした「鶏むね肉のフリコ風」に挑戦!「フリコ」とは、じゃがいも、玉ねぎ、チーズを使ったお焼きのような料理とか。
それを、鶏むね肉を使ってヘルシーに仕上げていましたよ。見た目はピザみたいだけど…。どんなお味なのかしら?

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YouTube『Aosトラットリア』はおいしく作れるイタリア料理チャンネル

「鶏むね肉のフリコ風」を見つけたのは、チャンネル登録者数27.1万人のYouTubeの料理系チャンネル『Aosトラットリア』です。運営者は、青池隆明さん。イタリア・トスカーナ州の小さな街・ルッカのレストランで料理修業をし、後にソムリエの資格を取った方だそう。

日本の旬の食材を使い、多少アバウトに作ってもおいしくなるという、簡単なイタリア料理を紹介していますよ。


鶏むね肉はヘルシーな食材ということで、イタリアの郷土料理「フリコ」風にアレンジしたオリジナル料理を紹介していました。と、ここで「フリコってどんな料理?」と疑問に思った筆者。「フリコ」について調べてみました。

イタリア北東部のフリウリ・ヴェネツィア・ジュリア州の郷土料理

ジロ・デ・イータリア第19ステージ‍

イタリア北東部フリウリ地方の郷土料理
じゃがいもと玉ねぎ、モンタージオチーズを使ったおやきのようなフリコ
シンプルでも美味しそう#ジロごはん #jspocycle https://t.co/GqkcRw60f1— J SPORTSサイクルロードレース【公式】 (@jspocycle) May 27, 2022
X(旧Twitter)に「フリコ」の料理動画をポストしている方を発見!

「フリコ」はイタリア北東部、オーストリアやスロベニアに接するフリウリ・ヴェネツィア・ジュリア州の郷土料理。

じゃがいもと玉ねぎ、そして「モンターズィオ」というフリウリ・ヴェネツィア・ジュリア州で作られるチーズを使った、おやきのようなじゃがいも料理なんですって。動画の仕上がりを見て、筆者はスペイン料理の「トルティージャ」(じゃがいも入りオムレツ)に似ているなぁと感じました。


ちなみに以前、サイゼリヤやセブン-イレブンで「フリコ」が発売されていたようですね。じゃがいも、玉ねぎ、チーズを使ったシンプルで作りやすい料理なので、日本でも再現しやすそう。

YouTubeの料理系チャンネル『Aosトラットリア』で紹介していた「鶏むね肉のフリコ風」は鶏むね肉、じゃがいも、ピザ用チーズ、バジルが具材として使われていましたよ。オリジナルのイタリア料理のようなので興味津々!作ってみます♪

弱火でじっくりと焼くのがポイント!「鶏むね肉のフリコ風」を作ってみた!

【ソムリエ発の痩せる料理】イタリア郷土料理の「フリコ」を鶏むね肉でアレンジ♪ん、フリコって何だ何だ⁉


【材料】(2人分)
鶏むね肉…1枚 ※今回は310g使用
じゃがいも…1個
バジル…10枚 ※青じそ3~4枚でも代用可
ピザ用チーズ…100g
片栗粉…大さじ3
白ワインまたは酒…大さじ1 
塩…鶏むね肉の重量の1%分 ※今回は3g使用
粗びき黒こしょう…適量
オリーブオイル…大さじ2

1. 鶏むね肉を3等分に切り、繊維を断ち切るようにそぎ切りにします。

【ソムリエ発の痩せる料理】イタリア郷土料理の「フリコ」を鶏むね肉でアレンジ♪ん、フリコって何だ何だ⁉


鶏むね肉は厚い部分と薄い部分の境目で切り分け、薄い部分を縦に2等分に切り分けます。

【ソムリエ発の痩せる料理】イタリア郷土料理の「フリコ」を鶏むね肉でアレンジ♪ん、フリコって何だ何だ⁉


切り分けた部分の繊維の入り方を見て、繊維を断ち切るように、約1cm厚さのそぎ切りにします。
パサつきがちな鶏むね肉ですが、そのように切ると、加熱してもやわらかくなるそうです。

2. ボウルに鶏むね肉、塩、白ワイン(または酒)を入れてしっかりと揉み込んで、10分ほどおいて下味を付けます。

【ソムリエ発の痩せる料理】イタリア郷土料理の「フリコ」を鶏むね肉でアレンジ♪ん、フリコって何だ何だ⁉


今回は酒と塩を揉み込んで、10分置いておきました。

3. じゃがいもは皮を剥いてすりおろし、軽く水分を絞ります。

【ソムリエ発の痩せる料理】イタリア郷土料理の「フリコ」を鶏むね肉でアレンジ♪ん、フリコって何だ何だ⁉


じゃがいもをすりおろして、つなぎに使います。

4. 2の鶏むね肉に片栗粉をまぶします。
そこにすりおろしたじゃがいも、ピザ用チーズ、半分にちぎったバジル、粗びき黒こしょうを加え、手で揉み込みます。

【ソムリエ発の痩せる料理】イタリア郷土料理の「フリコ」を鶏むね肉でアレンジ♪ん、フリコって何だ何だ⁉


鶏むね肉に片栗粉をまぶしておくと、パサつき防止になりますよ。

本場の「フリコ」には、オーストリアやスロベニアの国境付近に位置するフリウリ・ヴェネツァ・ジュリア州を中心に作られている「モンターズィオ」というチーズが使われるとか。日本で作る場合は、入手しやすいピザ用チーズで気軽に作れるとのことです。

また、季節によってバジルが入手出来ない場合は、青じそを使ってもいいんですって。チーズと香りのいいハーブのコンビネーションを楽しむのが、「鶏むね肉のフリコ風」のようですよ。


【ソムリエ発の痩せる料理】イタリア郷土料理の「フリコ」を鶏むね肉でアレンジ♪ん、フリコって何だ何だ⁉


片栗粉をまぶしているので、鶏むね肉にピザ用チーズとバジルがくっついてまとまりますよ。バジルの香りがふわっと広がってイタリア料理らしさを感じます♪

5. フライパンにオリーブオイルを引いて弱火で熱し、4を入れて平たく成形します。それを底面のチーズに焼き色が付くまで、焼きます。

【ソムリエ発の痩せる料理】イタリア郷土料理の「フリコ」を鶏むね肉でアレンジ♪ん、フリコって何だ何だ⁉


鶏むね肉の生地を広げて焼きます。今回は弱火で10分ほど焼くと、底面がこんがりとしました。

6. ひっくり返して、反対側も焼き色が付くまで焼きます。


【ソムリエ発の痩せる料理】イタリア郷土料理の「フリコ」を鶏むね肉でアレンジ♪ん、フリコって何だ何だ⁉


直径約20cmと大きめに焼いたので、ヘラで返す自信がない…!そこでお皿を被せてひっくり返し、お皿から生地をフライパンに戻しました。ピザ用チーズがこんがりと焼けて、おいしそう♪反対側の面は8分ほど焼きました。

7. フタをして弱火のまま3分ほど蒸し焼きにします。

【ソムリエ発の痩せる料理】イタリア郷土料理の「フリコ」を鶏むね肉でアレンジ♪ん、フリコって何だ何だ⁉


蒸し焼きにして鶏むね肉にしっかりと火を通します。蒸し焼きが終わったら、お好みで強めの中火にし、底面を1分ほど焼いてくださいね。今回は底面がしっかりと焼けていたので、蒸し焼きだけで火を止めました。

お皿に盛り付け、食べやすい大きさに切ったら完成です。

鶏むね肉の生地が程よくジューシーで肉感あり♪食べ応え最強です!

【ソムリエ発の痩せる料理】イタリア郷土料理の「フリコ」を鶏むね肉でアレンジ♪ん、フリコって何だ何だ⁉


YouTubeの料理系チャンネル『Aosトラットリア』で作っていた、「鶏むね肉のフリコ風」が完成♪表面と底面のチーズがこんがりと焼けて、まるでピザのような雰囲気ですね。とてもおいしそうに焼けました♪

【ソムリエ発の痩せる料理】イタリア郷土料理の「フリコ」を鶏むね肉でアレンジ♪ん、フリコって何だ何だ⁉


切ってみると上下はこんがりと焼けたチーズの層、中はしっかりと火が通った鶏むね肉という断面。鶏むね肉はそぎ切りにしましたが、それを生地としてひとまとめに焼いているので、まるで一枚肉のように焼き上がっています。

【ソムリエ発の痩せる料理】イタリア郷土料理の「フリコ」を鶏むね肉でアレンジ♪ん、フリコって何だ何だ⁉


切り分けた部分をひっくり返してみると、こんがりと焼けた底面にバジルがありました♪

食べてみると、チーズの香ばしさとバジルの爽やかな香りが広がります♪生地は、鶏むね肉なのでお肉らしい弾力が。見た目がピザのようなので無意識にピザ生地を想像してしまいますが、これは鶏料理だった!とハッとする食感です。

鶏むね肉は、酒と片栗粉でしっかりと保湿されているうえ、すりおろしたじゃがいもとピザ用チーズがつなぎとして使われているので、パサつき感がまったくありません♪

チーズの香ばしさとまろやかさ、バジルの風味もイイ♡淡白な味わいの鶏むね肉なのに、コクのある鶏料理として楽しめました!

すりおろしじゃがいもと片栗粉の効果で鶏むね肉がしっとり♪

【ソムリエ発の痩せる料理】イタリア郷土料理の「フリコ」を鶏むね肉でアレンジ♪ん、フリコって何だ何だ⁉


YouTubeの料理系チャンネル『Aosトラットリア』で見つけた「鶏むね肉のフリコ風」は、薄切りの鶏むね肉にすりおろしたじゃがいもと片栗粉をまぶして焼いたので、しっとり感と程よい弾力感を楽しめる焼き上がりでした。

薄切りにした鶏むね肉を、ピザ用チーズと絡めて一枚肉のように焼いたので、ボリューム感がありながらも、食べてみるとやわらかい♡両面のチーズがこんがりと焼けて、メリハリのあるおいしい鶏むね肉料理になりました。

鶏むね肉を調理すると、パサついたり硬くなったりしがちですが、ジューシーな肉感を楽しめますよ。チーズとバジルの風味が広がるのでイタリア料理らしさもバッチリです。

ありそうでなかった、鶏むね肉のメイン料理になること請け合い。簡単に作れるのでとてもおすすめです!ぜひお試しくださいね。

<参考文献>
WEB

『サントリー公式サイト~世界のチーズ事典・モンターズィオ』
https://www.suntory.co.jp/wine/series/cheese/004.html