スカイラインGT-Rといえば、数々の伝説とともに、旧車の中でも最も人気の高いクルマ。
1台手に入れるだけでも大変なことだが、ハードトップのKPGC10とケンメリのKPGC110の2台持ち。

そんなオーナーのGT-R兄弟を函館で激写!  

【GT-R BROS. in HAKODATE Vol.2】【1】から続く

 もう1台のハコスカRのほうは、2010年にスターロードから購入。このKPGC10は、スターロードの井上正嗣代表が、細部までこだわり抜いて仕上げた渾身の1台。完全フルレストアされたボディは、裏面まで丁寧に仕上げらていて、新車以上のクオリティーを誇る。S20型エンジンはノーマルスペックでOHされているが、吸排気系や点火系などチューニングにより、推定190psを発揮する。

 足回りには、フルタップ車高調やフリーアジャストメントアームが組み込まれ、街乗りからワインディング、サーキットまで爽快に走れるポテンシャルを誇る。また、井上代表がこだわる快適性のため、GT‐Rでは掟破りとなるクーラーが装着されているのもポイント。
もちろん、クーラー作動時でも安心して走行できるだけの安全マージンは確保されている。

コクピット回りは、基本的にはノーマルを重視してレストアされているハコスカの王道的スタイル。フルバランス取りされているため、スムーズに高回転まで吹け上がるエンジンなど【写真31枚】

 オーナーは、この2台のGT‐Rをガレージに納め、時間がある時に交互に走らせて楽しんでいた。ところが、先に手に入れたケンメリRと、スターロードが手がけたハコスカRを乗り比べると、ハコスカRのほうがシックリくる感じがした。もちろん、ハコスカとケンメリの違いはあるし、エンジンの仕様も異なっているが、それよりもボディやシャシーの完成度に違いを感じるようになった。

 そこで、ケンメリRを函館から東京のスターロードに送り、各部のリフレッシュとチューニングを依頼することにした。
その内容は、ボディのセミレストアにはじまり、足回りにはフルタップ車高調やフリーアジャストメントアームを組み込み、マフラーをステンレス製に変更。さらに快適性アップのため、新たに電動パワステを組み込んだ。

【3】【4】【5】に続く