メンズ アーティスティック ディレクター、キム・ジョーンズとガーナ生まれの画家、アモアコ・ボアフォがタッグを組んだ。
プリミティブなサマーコレクションを、気鋭のサーフボードビルダー・岩崎正純が着る。
ブルー×イエローのヘザー風ジグザグストライプをあしらったピンクのタートルネックニット。ポリエステルを特殊加工した生地で独特なモアレ模様を施したベージュのパンツ。
この春もキム・ジョーンズによる独創的なクリエイションは変わらず健在だ。
岩崎正純●サーフボードビルダー。ギター、家具職人として経験を積んだのち、ウッドメイドにこだわる「クウェリ サーフボード」を主宰。南伊豆の山間に自宅兼アトリエを構え、サーフィンを楽しむ日々を送る。
シルクツイルとコットンの混紡素材を採用したバンダナ付きの優美なドレスシャツ。彩られたリーフ柄は、アモアコ・ボアフォがアートワークで多用するお気に入りのデザインだ。
全面に施された「ディオール オブリーク」パターン、なめらかなドレープやパール調のボタンなど、テーラリングを大切にするキム・ジョーンズならではの味わいに。
フィンガーペインティングならではの力強いタッチで描かれたアモアコ・ボアフォの友人のポートレートを、ニットの前面と裏面で大胆に表現。
インターシャ編みとジャカード織りをベースに、機械と手作業を駆使した計5時間に及ぶ刺繍でディテールを仕上げた一枚には綿密な計算が詰まっている。カーフスキンのバミューダショーツも、ニットに劣らず抜群の存在感を放っている。
ピンクやブルー、グリーンといったビビッドで鮮やかなカラーパレットが印象的な今シーズン。なかでも特に目を引かれるのは蛍光イエローのジャンプスーツだ。
袖口と裾にブルーのフローラルを飾った温かみのあるニットが、着こなしにメリハリを利かせている。
白いキャンパスにペンキをちりばめたようなコットンデニムは、まさにアートなワークウェア。フロントの大きなカットアウトとサイドポケットがリラックスフィットのシルエットをより引き立たせている。
淡いパープルのアーガイルニットは、ジャンプスーツの中に着たニットの色違い。
田邊 剛=写真 喜多尾祥之=スタイリング&ディレクション 矢口憲一=ヘアメイク 関 杏輔(フェニーチェ クローゼット)=フィッティング 大西陽子=編集・文