「最初、『そういう話があるんだけど、知ってる?』くらいのことを言われて、いや知ってますよ、ていうかそれ今かなり人気のある作品ですけど、ホントですか? みたいに言いましたね(笑)」
音楽的には、「最初に意識してた部分は、たぶん歌詞とかよりもサウンドの部分」「ちゃんと作品の世界観を裏切らないサウンドを作りたいなと。その上で、アニソンらしいキャッチーさを忘れないよう意識しました」と語るRevo。「1回書き直した」という歌詞に関しては、作者の諫山創氏と、熱いやりとりが交わされたそうだ。
「最初に書いた歌詞だと、たぶん健全すぎたんですよ。(中略)それで監督や諌山さんと相談して『もう少し負のエネルギーを入れたほうがいいだろう』という解釈になったんです。特に諌山さんには『僕はこういう気持ちで原作を描いています』というメールをもらったんですけど、その内容がすごく前向きでありながら、なおかつ心に刺さるような負のパワーも内包していて非常にインスパイアされました」
ただしRevo曰く、そのようにして完成した作品には、「中二病だ」という声が浴びせられることも多いそうだが、彼は、そうした声に対し、「本当の中二ではなく、世の中と折り合いをつけた上で本気でやってる大人ですからね」「むしろ少年の心を忘れない大人といってもらいたい(笑)」と反論。中二病指摘に対し、
「もうそれは褒め言葉なんだなと気付きました。『いい意味で中二病』とか『プロの中二病』とか。なるほど、それならもういっそ極めてみるのも面白いかなと思いました(笑)」
と、語っている。
◆『クイック・ジャパン』vol.108(2013年6月12日発売/太田出版)