糸満ハーレーの一環で行われる「アヒラートゥエー(アヒル取り競争)」で一部アヒルに対する虐待的な行為があったとして、県警はハーレーを主催する行事委員会の委員長や参加者複数人を動物愛護法違反の疑いで書類送検した。送検は22日付。
今後は検察庁が調べ、処分の可否を判断する。
 NPO法人アニマルライツセンター(東京都、岡田千尋代表理事)が「アヒルに限度を超えた苦痛を与える行事で、動物虐待に該当する可能性がある」とし、昨年6月に同法違反の疑いで告発していた。岡田代表は「動物福祉の議論が高まる今の社会で、生きたアヒルの利用が必要なのか」と問題提起した。
 行事委員会の委員長はこれまでの本紙取材に「海の神に大漁を祈り、アヒルを供物としてささげる神事の側面がある」と話し、「アヒルを乱暴に扱わないよう会場で放送するなど細心の注意を払っている」と理解を求めていた。
 糸満ハーレーは旧暦の5月4日(ユッカヌヒー)に行われ、アヒラートゥエーを含め、糸満市の指定民俗文化財に指定されている。
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「アヒル取り競争」で書類送検 糸満ハーレーの関係者 動物愛護法違反疑い 沖縄県警
糸満ハーレーで行われる「アヒル取り競争」で、アヒルを追いかける参加者=2023年6月21日、糸満市の糸満漁港