中東情勢の悪化や石油製品の不足、物価高。重要な政治課題が山積する中で、今国会で初となる党首討論が20日に行われた。高市早苗首相にとっては半年ぶり2回目だ。
論戦に臨んだ野党党首は、国民民主党の玉木雄一郎代表ら6人。党首討論が始まった2000年以降で最多である。
今回最も注目を集めたのは、イラン情勢を踏まえた2026年度補正予算案の編成だ。玉木氏や中道改革連合の小川淳也代表らは、経済対策の在り方について独自の提案も交えながら質問したが、高市首相は内容や規模にほとんど言及せず、「しっかり取り組む」と述べるにとどめた。
補正予算について、高市首相は最近まで「すぐに必要な状況とは考えていない」と繰り返してきた。一転して編成を指示したと明らかにしたのは党首討論の直前。議論が深まらなかったのは、それも要因だろう。
石油化学製品の原料となるナフサについて、高市首相は「足りているはずのナフサが届いていない」「目詰まりが起きている」と説明し、必要な量は確保できているとの考えを示した。しかし、どこでどう目詰まりしているかの説明はなかった。
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党首討論は二大政党制を念頭に導入された。しかし野党が多党化している現状では、質問が細切れになってしまうというマイナス面が目立つ。全体の討論時間は45分間で、最長の玉木氏でも12分しかなかった。これでは実りのある議論は難しい。
与野党が合意すれば、全体の時間を延長することは可能だ。一度きりになってしまったとはいえ、石破茂前首相の時には80分間実施されたことがある。時間延長や開催頻度を増やすことを本格的に検討すべきだ。
野党側にもさらなる工夫を期待したい。
中道は今回の討論で、立民、公明と内容が重ならないよう事前に調整したという。同一課題をリレー形式で追及したり、質問する党首を一本化して時間を増やしたりすることもできるのではないか。権力監視機能を高めてほしい。
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高市首相は熱心に交流サイト(SNS)で情報発信する一方、国会審議で自ら答弁に立ったり、報道機関の取材に答えたりすることには消極的に見える。国民に直接伝えたいとの意図は分かるが、言いたいことを一方的に言うだけでは議論は深まらない。
高い水準を保つ内閣支持率や野党の弱体化にあぐらをかき、国のトップとしての説明責任をおろそかにしていないか。
形骸化している党首討論を充実させる。それが政治への関心を高め、信頼を回復することにつながるはずだ。

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