「裸の心」(’20)/あいみょん
世の女性たちの間で、おじさんの可愛いさが話題となったTBS系ドラマ『私の家政婦ナギサさん』。なんと、同局の木曜ドラマ枠ではあの『逃げ恥』を抜いて平均視聴率トップになったほど、今や“ナギサロス”続出状態! 最終回の大森南朋演じるナギサさんの告白からの流れは、涙しそうになるほどあまりにもシアワセすぎる光景で、その絶妙のタイミングで流れ出したピアノとやわらかな歌声は、まるでその幸福感に最後の仕上げをしてくれているかのよう。そんな「裸の心」はあいみょん初のバラードで、2017年制作時から“この曲をシングルにしたい”と温めていたのだとか。何度ツライ夜を過ごしてもやっぱり恋をしてしまう…逆を言えば、今ツラくてもきっと立ち直ってまた恋ができる。そんなエールにも聴こえてくる。また、ピアノだけでなくピアニカの音色がどこか懐かしく温かく、ドラマの中のナギサさんの役柄と合わさって、こんなご時世で綻んだ心をやさしく包んでくれていたのかもしれない。
「YES AND NO」(’20) /DREAMS COME TRUE
医療系の中でも薬剤師というポジションにスポットを当てたフジテレビ系ドラマ『アンサング・シンデレラ 病院薬剤師の処方箋』。一見裏方的ではあるものの、ある意味処方した医師よりもダイレクトに、彼らの手渡した薬剤が生命を左右している…そんな緊張感や独自の葛藤がそのまま書き下ろされている「YES AND NO」。主人公の葵を演じる石原さとみも“気持ちを代弁してくれているよう”とコメント。刺さる言葉で少し重めのテーマを綴っていながらも、薬剤師たちが忙しく生き生きと働く姿やひと時の安らぎが、テンポ良く抑揚で表現されている。昨年デビュー30周年を迎えたDREAMS COME TRUEの、何年経っても変わらないパワフルな歌声と独特の世界感はやっぱりさすがだ。ちなみに全編アニメーションのMVとは別に、原作漫画とのスペシャルコラボが実現したMANGA MVも公開中! 歌詞とストーリーのリンクがとても分かりやすくてこれはイイ◎ 9月24日に迎える最終回、葵が自分だけの“YES OR NO”を見つけて歩き出せますように!
「落陽」(’20)/サイダーガール
『私の家政婦ナギサさん』とともに“おじキュン(=おじさんにキュンとする)”として話題となった日本テレビ系ドラマ『おじさんはカワイイものがお好き。
「公私混同」(’20)/ゆず
娘が大好きすぎて、娘と同じ大学の同級生になる父…そんなことある?(笑)と、思わず突っ込みたくなった日本テレビ系ドラマ『親バカ青春白書』。これはもう…“ムロツヨシ”というキャラが全開すぎて、ムロありきの作品および父・ガタローなんじゃないか?と思ってしまうほどだったけれど、それに負けないほどのインパクトあるイントロで、このドラマをよりハッピーなものにしてくれていたのが、ゆずの「公私混同」。なんと約5年振りとなる、北川悠仁と岩沢厚治の共作なんだとか。レトロ感漂いながらのリズミカルなサウンドで、サビではやっぱりゆずだよね~♪と笑顔になるような、ホームコメディーらしい温かで元気印な楽曲。今回ドラマのために書き下ろしただけあって、ガタロー目線らしき歌詞が印象的だけど《365日 最優先事項は君》って、ラヴラヴのカップルでもなかなか言えない気がする。朝から晩まで、さらに夢の中まで何差し置いてもだなんて、父の娘への愛って尊い…ですよね? 世のお父さん!?
「躍らせないで」(’20)/eill
グルメバーガーに魅了された12人の女子たちによるオムニバス形式の、テレビ東京系ドラマ『女子グルメバーガー部』。
TEXT:K子。
K子。