SUGIZOが奏でたギターサウンドが実は音素材の七割を占めるというが、モジュラーシンセを経由して鳴らすことによって全くそうは聞こえないことに驚かされる。海洋生物のようであったり、風の音のようであったり、せせらぎのようであったり……あらゆる音は自在に姿を変え、鳴っている。断片的に聞こえてくる既存曲のフレーズは、まるで前世で出会った誰かの面影のような懐かしさをもたらしつつ、モジュラーシンセの起こすケミストリーによって印象は新たに。宇宙的で悠大な、神秘に満ちたサウンドスケープに昇華されている。また、現在LUNA SEAのライヴでも用いているアナログ・ギターシンセサイザーも今作では活躍し、懐かしくも未知のサウンドを響かせているのも聴き逃せない。

少し具体的に楽曲を紐解くと、1曲目の「Muladhara」は、地上と繋がっている脊髄の基底部、赤色をした第一チャクラを表すタイトル。アンビエントではあるが肉感的で、ダンスミュージックの形状をした最も現世的な曲。セクシュアルな意味を持つ第二チャクラに対応する二曲目「Svadhisthana」には、官能的(Sensual)なイメージが投影されている。次の第三、第四とチャクラが上昇していくにつれて、それにシンクロする楽曲も波動が上がり、まるで肉体を脱ぎ捨てていくように、音の輪郭は朧げに、より形而上学的なサウンドアプローチへと変化していく。興味深いのは、すべての音が電子的な変調を経ているのに、それらがまとまった時には機械的どころか実にオーガニックな香りを放つ、ということ。瞑想のBGMにふさわしいのは間違いないが、難解で高尚だと身構えず、ヒーリングを求める全ての人にぜひ届いてほしいアルバムとなっている。

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