俳優・渡辺篤史が案内役を務めるテレビ朝日の人気番組『渡辺篤史の建もの探訪』(毎週土曜 前4:25)24日放送では、東京都世田谷区の相澤邸を紹介。正面から見ると一切の窓がない白い壁に包まれた外観とは裏腹に、内側に広がる開放的な空間と猫との暮らしに配慮した設計が印象的な一邸となっている。


 西洋漆喰による左官仕上げの白壁が静かに佇む相澤邸。道路側からは想像がつかないが、建物の反対側にはL字形に広がる大開口とデッキテラスが設けられ、LDKは外と一体化するような開放感に満ちている。アイランドキッチン背面の折れ戸は全開可能で、室内にいながらも自然とつながる感覚が味わえる造りだ。

 愛猫家である建主夫妻は、玄関に猫の飛び出しを防ぐエキスパンドメタルのドアを設置するなど随所に工夫を凝らしており、LDKには猫専用の部屋も併設。夫妻は共に在宅ワークが多く、それぞれに独立した書斎スペースも確保されている。

 2階のプライベート空間では、廊下に面した3枚の麻布張り引き戸が目を引く。下部のスリットから灯りが漏れ、夜には幻想的な演出に。さらに、もう一部屋は窓を設けず天窓のみとした和室で、瞑想用として設計された静かな空間となっている。

竣工:2022年3月
敷地面積:152.9平方メートル(46.3坪)
建築面積:61.1平方メートル(18.5坪)
延床面積:98.8平方メートル(29.9坪)
構造:木造在来工法
設計:大塚泰子/ノアノア空間工房
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