今作は、斎藤工演じる心やさしきマヌケな誘拐犯・新庄政宗、永尾柚乃演じる記憶喪失の天才少女・七瀬凛の“ニセ父娘”が、次々と襲いかかる危機を乗りこえながら身に覚えのない殺人事件の犯人捜し&逃亡劇を繰り広げる、巻き込まれ型ヒューマンミステリー。
常に冷静沈着な弁護士・山崎忠(やまざき・ただし)役で初の弁護士役に挑んだ深澤。「今回、監督とも話して『今までにない芝居をしてみよう』と言っていただいた」といい、クールな弁護士を演じるにあたって背筋を伸ばすことを意識したという。
そのため、撮影前から整体に通い、日常生活でも姿勢改善に取り組んだ。「無理に姿勢を作ると、芝居にも違和感が出てしまう。だから自然に背筋を伸ばせるように準備しました。リラックスしてお芝居ができるようになって、撮影中に注意もされていないので、なじんできたのかな」と手応えを感じている。しかし、山崎という役から離れ「深澤に戻った時はマジで猫背に戻ってしまう。僕は家を出た瞬間に山崎か深澤のスイッチを切り替えているんですが、撮影とSnow Manの仕事が重なった日は苦労しましたね(笑)」と笑う。
また、深澤の眼鏡をかけたビジュアルも話題に。原作は韓国ドラマのリメイクだが、「韓国版の弁護士役が眼鏡をかけていたんですが、普段のぽわぽわしてふざけている自分のイメージから山崎になるには、それがすごくしっくりきたんです」と振り返る。
本作では、これまでの役とは異なる“新たな芝居”にも挑戦中。「共演者の皆さんがえげつない方ばかりなので、すごく不安でプレッシャーもあったんですが、監督から『弁護士らしさ』を意識しすぎず、山崎という人物の気持ちでセリフを発してほしいと言われて。自分の中ではすごく不自然に感じた芝居が、逆にOKをもらったりすることもありました」と撮影を振り返る場面も。「現場では本当に新しい芝居の表現方法を学ばせてもらっています」と手応えをにじませた。
共演者との話題になると、主演の斎藤からは、思わぬ“神対応”があったという。「僕は食に無頓着で、1日の食事をラーメン、牛タン、焼肉弁当とかで済ませることもあって(笑)。それを聞いた工さんが、ある日手作りのおにぎりを差し入れしてくださったんです。しかも健康に良いお米と具材が入っていて、味もすごくおいしくて…。あまりに完璧すぎて、ときめいてしまって(笑)。この人はお芝居できて、かっこよくて、色気あって、優しくて、何ができないんだと思って、思わずキュンとしました」と笑顔で明かした。
さらに「僕にだけじゃなくて、スタッフさんはじめ共演者の皆さんにいろいろ心遣いしてくださっていて。
「今しか味わえない貴重な機会だから、1回1回の撮影を大切に、いろんなことを吸収したい」と前向きに語る深澤。斎藤だけでなく、ベテラン俳優がそろう豪華な座組に「今回の経験は、きっとこれからの自分にとって大きな財産になると思います」と奮い立った思いを語っていた。