本作で座長を務める藤井について、岡崎は「座長なのでせりふ量がすごく多くて、それに向き合ってる。休憩中に何気なく野球部で話してたら、ちょっと離れたところで座長がせりふの練習してたり、稽古場に入ったらまずボールを投げる練習を始めてたり。努力を僕らに見せてくれてるなと思います。それがあるから、僕たちも真剣にバット振らないとみたいに思う部分もある」と座長の背中に刺激を受けていると明かした。
この言葉に、藤井は「もはや僕はずっと精一杯で、未経験の中でのエースで大丈夫かなみたいになると絶対思っていたので、野球経験者の人たちに追いつきたいっていうのもそうですし、一応座長として、エースとしての姿を示していかないとなというプレッシャーでやってる」とし、「みんながすごく支えてくれるので、そこは仲間のよさを感じます」と語った。
また、木村氏は「きょうもすごい高価な栄養ドリンクを飲んでいましたんで、気合が違うなって」とユーモアを交えつつ、「本当に真摯に向き合っている姿があって、他の方のシーンもしっかり見ていたり、(岡崎と)2人の芝居が結構多いんです。そのときの自分の気持が伝わったかとか、相手の演技もしっかり見てアドバイスされたりしているところをみると、さすが座長だなと」と絶賛した。
藤井は「本当に恥ずかしいというか、僕はまだまだですし」と照れながら謙遜。「どう作り上げていけるのかなっていうのは結構ドキドキしているんですけど、2人のシーンは高め合っていきたい部分ではある」とし、「いまの伝わったかな、大事なせりふが入ってこなかったんだろうなと感じたときは、いつも考えながら、『ちょっとこたちゃん、こういう動きしてもらっていい?』ってお願いしてみたり、『こういう動きしてみるから試してみるね』みたいなことも言い合いながら進めている」と明かした。
木村氏が「感情をぶつけ合うシーンがあって、見ていると“もっと来いよ”っていう会話以外の、お互い“もっと気持ちを出せ”“来い!来い!”っていう感じが、お互い見えるんで熱いなと感じます」と称賛。記者から「このまま高め合っていくんですね」と聞かれると、岡崎は「もちろんです!」とガッツポーズ。藤井は「切磋琢磨!」と力強く意気込んだ。
同作は、令和7年の現代から、太平洋戦争中の昭和17年にタイムスリップした青年が、当時の球児たちと共に苦境を乗り越えながら“幻の甲子園”出場を目指す姿を描く。現代の大学生・森下令児を藤井、戦時中の高校球児・津田昭夫を岡崎が演じる。
公演は、8月23日~31日に東京・サンシャイン劇場、9月6日~14日に大阪・大阪松竹座、9月20日に石川・金沢市文化ホール、9月23日に広島・広島国際会場フェニックスホール、9月26日~28日に愛知・御園座にて上演される。