俳優の藤井直樹、関西ジュニアの岡崎彪太郎(※崎=たつさき)、演出の木村弥寿彦氏が24日、都内で行われた舞台『あの夏、君と出会えて~幻の甲子園で見た景色~』稽古場取材会に出席。普段の稽古場の雰囲気を明かした。


 同作は、令和7年の現代から、太平洋戦争中の昭和17年にタイムスリップした青年が、当時の球児たちと共に苦境を乗り越えながら“幻の甲子園”出場を目指す姿を描く。現代の大学生・森下令児を藤井、戦時中の高校球児・津田昭夫を岡崎が演じる。

 この日は、本編の稽古と、北海道日本ハムファイターズと阪神タイガースでユーティリティープレーヤーとして活躍した、元プロ野球選手の今成亮太氏による野球指導を実施。熱い芝居を繰り広げたあと、普段の稽古場の和やかな雰囲気が垣間見える野球指導で楽しげな笑顔を見せた。

 本読み2日、そこから4日間ですべて作り上げるというスピード感で進んでいるという本作。稽古場の雰囲気については、藤井が「めちゃくちゃいいよね」と言うと岡崎も「いい」と共感。藤井は「スムーズにやっていくために台本は持たうに立ち稽古をやりましょうっていう感じだったので、やばい、詰め込まないとって思ってたんですけど、やっていくうちに令児の伝えたいことだったり、昭夫からどういうことを受け取るのかとか、監督、仲間たちからもらうものをわかってくると、どんどんスムーズに入ってきて、ここの感情がどうかなってところは木村さんから助言をいただいたりして、進められている」と順調な進捗を明かした。

 本作で野球部の主将を演じる岡崎は、「僕が主将っぽく見せるというより、部員の方たちが僕を主将っぽく見せてくれる部分がすごいある」とし、「ささいな気づいたことを何でも言ってくれたり、せりふの言い回しとか、意見交流が多くて、自分としても考えながらできている」と周囲との交流が功を奏していると明かした。

 演出として稽古場全体を見ている木村氏は「雰囲気はすごくよくて、本当みんなで甲子園目指して頑張っているような雰囲気の現場になっています」とし、「それぞれみなさんが自分なりにプランというか、役に対してチャレンジしてもらっているんで、僕は逆になんとなく悩んでいるのかなとか、方向性があるところだけタッチするくらいで、あとは皆さんが自由にいけるようにディレクションしているだけですね」と良好な雰囲気が全体のスムーズな流れを作っていると笑顔で語った。

 公演は、8月23日~31日に東京・サンシャイン劇場、9月6日~14日に大阪・大阪松竹座、9月20日に石川・金沢市文化ホール、9月23日に広島・広島国際会場フェニックスホール、9月26日~28日に愛知・御園座にて上演される。
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