7人組グループ・IMP.の影山拓也が20日、都内で行われた舞台『星列車で行こう』記者会見に出席し、演出・補綴を務める坂東玉三郎からの助言を明かした。

 本作は、夜空を駆ける“幻の列車”を舞台に、人生の岐路に立つ人々が出会い、悩み、そして希望を見いだしていく姿を描いたオリジナルストーリー。
2024年に京都・南座、名古屋・御園座にて初演。脚本は小説家の真山仁氏、演出・補綴は坂東玉三郎が手がける。歌、芝居、美術、照明、そのすべてを玉三郎の美学と感性が貫き、観る者を幻想的で繊細な世界へと誘う。

 “夢が見つかる”という伝説を持つ星列車を舞台に、迷いを抱えた若者たちが再び走り出すまでの心の旅路を描く今作。初演に引き続き、IMP.の影山拓也が、自らの力で運命を切り拓きたいと星列車に乗り込む青年・太郎役で主演を務める。

 闇バイトから逃げ出し「星列車」に迷い込む次郎役の松田悟志、歌舞伎俳優を志すもかなわず星列車にたどり着く五郎役の松村龍之介、乗客を案内する不思議な車掌役の石井一孝が続投。また、太郎のかつての友人役として小波津亜廉が本作から新たに参加する。

 劇中では越路吹雪の「一寸おたずねします」、堀内孝雄の「家を出てゆきたい」、浜田省吾の「MONEY」、ベン・E・キングの「Stand by Me」といった名曲の数々を、ダンスシーンを交えて披露。劇場内には満天の星空が広がり、観客は列車とともに壮大な宇宙の物語を体験することとなる。

 今作は再演となるが、稽古開始はこれから。影山は、初演時に玉三郎から本番期間中にも歌唱指導があったことし、「稽古だけじゃなくて、本番が始まってからも成長させていただいたという感触もあります」と振り返る。また「今年もご一緒させていただくということなので、去年よりもパワーアップした歌唱を皆さんに届けたい」と意気込み。
さらに「(出演者の)5人で何を歌うんだろうなっていうワクワクもあります」と期待をにじませた。

 玉三郎の演出について、影山は改めて初演時を振り返り、「玉三郎さんに指導していただいているんだ、僕っていうのがもう衝撃的すぎて、緊張が勝ってたかもしれないです」と本音を吐露。それでも「いろいろ大事なことを指導していただいて」と玉三郎からの助言は印象的だったとし、「僕の中にはしまっているんですけど、特に今でも意識しているのは、『ただただせりふを言うだけじゃなくて、せりふを自分の中でちゃんとイメージして、その画が見えてから発しなさい』っていう。個人的にすごい印象に残っています」と伝えた影山。「去年の初演のときからもいろいろと僕の個人の俳優としてのお仕事のときでも、それは意識してやらせていただいています」と俳優としての影山の一部となっていると明かした。

 公演は、10月4日~26日に東京・新橋演舞場、10月30日~11月9日に大阪松竹座にて上演される。

 この日はほかに、松田、松村、小波津、石井も出席した。
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