人口約4万人、淡路島の南端に位置し、世界遺産登録が期待される「鳴門海峡の渦潮」を臨む、豊かな産品に恵まれた風光明媚なこの地域。淡路島と四国を結ぶ神戸淡路鳴門自動車道の「大鳴門橋」(おおなるときょう)は今年竣工40周年を迎える。そして2027年度の完成に向け、橋の下部に自転車道と歩道の建設が兵庫と徳島により進められている。
この「大鳴門橋自転車道」が開通すると、瀬戸内海を1周する全長500キロのサイクリングルートが誕生し、世界中から注目が集まると言われている。日本全国の市町と同様、人口減少や担い手不足等の社会課題に立ち向かっている地域は今、国内外へのPRに千載一遇の機会を迎えようとしている。
現在、南あわじ市では、鳴門海峡の渦潮に一番近い観光施設である「道の駅うずしお」のリニューアル整備を進めており今年10月下旬の開業が予定されている。リニューアルにあたり同市は昨年秋、施設のエントランスへの全幅6メートルの大型デジタルサイネージの設置と、上映する映像コンテンツの企画募集を公示した。
多くの企業が参加したこの企画コンペを勝ち抜き、事業を受託することとなった企業と同市が、松島の現代アートの取組みに強く関心を持ち、デジタルサイネージに上映するアート作品の制作をオファー。この提案を松島が快諾し、今回のアートコラボが実現することとなった。
デジタルサイネージ「うずしおビジョン」では施設を訪れる観光客に、四季折々、訪れた季節のグルメや景色、アクティビティを捉えた映像コンテンツの上映が予定されている。加えてこのアートコラボの実現により、松島が「鳴門海峡の渦潮」にインスピレーションを受けて制作した「うずしおビジョン」のシグニチャーキャラクターが画面上に登場、地域の魅力を紹介、国内外にアピールをしていくこととなる。
このアート作品の制作にあたって松島は、実際に地域を訪問して渦潮観察の観潮船に乗船し、鳴門海峡の渦潮の迫力を間近に体感。当日は海峡一帯にガスがかかっており大変神秘的な体験となったようだ。「その力強さには、怖ささえも感じましたが、同時に自然の生命力を感じ、不思議な感動が残りました」と感想を明かしている。
「自然と共に生き、海や地球環境を守る大切さを、子どもから大人まで幅広い世代に届けていきます。海のことや自然のことを一緒に学んで、守っていきたい。」との思いを込めて、この「淡路うず助」をデザインした。
今後「淡路うず助」の原画は市に寄贈され、市からの様々な情報発信の場面で活躍することになるだろう。「道の駅うずしお」のリニューアルオープン後、この「うずしおビジョン」でアート作品が上映されることになれば、多くの人が施設を訪問し、地域の魅力をSNS等でも発信していくことになる。今回のアートコラボは、地域の活性化、地方創生に大きく寄与することになりそうだ。映像の公開時期や映像コンテンツの内容については続報される予定となっている。
■「鳴門海峡の渦潮」のインスピレーション
生まれて初めて見た渦潮は、壮大なエネルギーと
激しい水の音の迫力がすごく圧巻でした。
自然が生み出す“力”の凄まじさに圧倒されると同時に、
その姿にはどこか神秘的で幻想的な美しさもあり、
まるで芸術作品を見ているような感覚になりました。
その力強さには、怖ささえも感じましたが、
同時に自然の生命力を感じ、不思議な感動が残りました。
また、世界中から訪れた観光客たちがそれぞれ歓声をあげたり、写真を撮ったりと、思い思いに渦潮を楽しんでいて、改めてこの自然現象が多くの人に愛され、親しまれていることを実感しました。
僕も、心の中に大きなエネルギーをもらったような気がしています。
松島聡
So Matsushima
■コンセプト
「鳴門海峡の渦潮」にインスピレーションを受けて誕生した“淡路うず助“は、渦潮のような”自然の力強さ“と穏やかな潮のように”優しい人懐っこさ”を兼ね備えた癒し系の存在です。
“淡路うず助”は、自然と共に生き、海や地球環境を守る大切さ
を、子どもから大人まで幅広い世代に届けていきます。海のこと
や自然のことを一緒に学んで、守っていきたい。
そんな願いを込めて、“淡路うず助“と共に、“うずうず”するような
冒険へ出かけてみませんか?
“淡路うず助“は、ただ可愛いだけではなく、
“感情の動き”や”不思議な力”を備えた存在です。