同シリーズは、内藤演じる、定年退職した元警視庁検視官の道場修作が、亡き妻の残した雑記帳とともに訪れた旅先で事件に巻き込まれていく…懐かしくも新しい令和の2時間サスペンスドラマ。
最新作となる今回の舞台は、和歌山県。世界遺産・熊野古道を中心に雑記帳に書かれた場所を巡り、亡き妻との時間を取り戻そうとする道場が、熊野で宮司を務める松木喜久(佐野史郎)・紀子(清水美砂)夫妻と出会い、次第に事件へと巻き込まれていく。今回、内藤の盟友である佐野が、本作への想いや撮影現場の様子、同年代で長年の役者仲間である主演の内藤との関係やお互いの印象などを語った。
■佐野史郎(松木喜久役)コメント
松木紀子(清水美砂)の夫であり、地元神社の宮司を務める。宮司の仕事の傍らボランティアで熊野古道のガイドもしている。三十年前に東京からこの地にやってきた。
――台本を読んで
【佐野】いろんな役を演じてきましたが、ちゃんとした宮司役は初めてだと思います。舞台である、よみがえりの熊野の世界がどんなふうに皆さんと描いていけるか楽しみです。神職はこの世とあの世を行き来するようなところがありますが、芸能の仕事そのものが神事でもあると僕は思っています。俳優も役だからってことではなく、本当に実在しているのか。そういう幻想的な話が好きですし、今回そういった物語でもあるので、ご覧になる方の想像力がいろんなふうに広がるといいなと思いながら演じています。
――主演の内藤さんとは
【佐野】年齢も一緒だし、共演も多かったし、刑事作品で20年程、一緒にやってきました。今回の役ではバディではないけど、お互い物語以上の空気を感じながらやるでしょうし、そこは物語にも重ねて膨らませていくことができたらいいなと思います。
――内藤さんとどんな話をされましたか
【佐野】台本のことも少し話しますが、健康のことじゃないですかね(笑)。もう古希だからね。病気のことも知っていたし、心配してもらっていたし。
――視聴者の方へ
【佐野】道場修作シリーズに初めてお招きいただきましたが、現場に入ってとても懐かしく感じました。今はなき2時間サスペンスのあの空気と全く変わらないものが今回の現場にあったので、タイムスリップしたみたいでした。そんなドラマの古き良きところを、最新作で味わっていただければなと思います。お楽しみください。
■内藤剛志(道場修作役)コメント
――佐野さんについて
【内藤】20代からたくさんのドラマをご一緒した同年代の友達であり、仲間ですかね。よく似ているけども、ちょっと違う感性を持っていて、でも確実に信じられる俳優さんです。
――今回のオファーについて
【内藤】佐野も忙しくなかなか共演できなくて、あまり断ったら絶交するぞって(笑)。お互い70歳になったので、どこまでやっていけるか分からないけど、チャンスがある限りは一緒にやる量を増やしておきたいというのが本当のところはあるんです。いま二人が一緒になれる題材がなかなか少ないんですよ。なので、できる限り共演の機会は今後もね。でもその逆もしかりで、佐野がもしオファーしてくれたら僕も絶対にやりますね。
――現場でお芝居に関してお話しましたか?
【内藤】初日に会ったとき、例えば「いい?あれで。